2008年04月26日

最近読んだオススメの本をご紹介します

今日は、最近読んだオススメの本をご紹介。

最近、とある運用会社で働く友人から1冊の本を薦められて読みました。
おもしろかったのでご紹介します。


カリスマ・ファンド・マネージャーの投資極意


この本の主役はアンソニー・ボルトンという、フィデリティの伝説のファンドマネージャーです(伝説の、と言っても彼はまだフィデリティで働いていますが)。アメリカのピーター・リンチと双璧をなす、イギリスのフィデリティの看板ともいうべき大変有名なファンド・マネージャーです。ちなみに私はフィデリティの回し者ではありませんし、私にこの本のことを教えてくれたその友人もフィデリティではない別の運用会社の社員です。もちろん、フィデリティのファンドを推奨してみようなんてつもりも全くないです。


彼が運用していたファンドのパフォーマンスを賞賛するコメントはいくらでもあるのですが、端的に言うと、1979年に設定された彼のファンドは2006年までの27年間で120倍以上になりました。日本の基準価額のイメージで言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。日本の1万円からスタートする基準価額で言うと、27年で120万円以上の基準価額になったということです。ちなみにこのファンドはイギリス株で運用するアクティブ・ファンド(後にイギリス株と欧州株ファンドに分割)ですが、この期間のイギリス株に連動するインデックスファンドに投資していた場合にはそのパフォーマンスは4倍強でした。年率換算で20%以上という運用世紀が四半世紀にもわたって続いた記録というのはあまり例がありません。

特筆すべきは、彼が周りのあらゆる人から尊敬される人物で、勤勉で、誠実で、生真面目で、控え目な人物だということだと思います。彼のことをよく知る人からのコメントがたくさん掲載されていますが、どの人も彼の優れたパフォーマンス以上に彼の人格を賞賛しています。また、彼はフィデリティの魅力、フィデリティで働き続けた理由として、「思いやりのある人たちと働くことができたから」ということを挙げています。また、「フィデリティの良いところは、共通の関心事を持つすばらしい人たちが集まっている」とも言っています。私も金融の世界で結構な年数を過ごしてきましたが、とかくギスギスしたこの業界で、横柄さが醸成されやすい環境の中、弱肉強食の論理が自然界以上に守れている中で、長く働いてきてなお「思いやりのある人たちと働くことができる」って価値観を持ち続けることができて、それを胸を張って言えるのって素晴しいことだなって思います。最近すっかりご無沙汰している日本のフィデリティで働く友人にも近いうちに是非、実際どうなのよ、ってことを聞いてみたいもんです。ってゆうかこの本読んだのかな・・・さすがに読んでるか・・・

せっかくこの本を買ってみようかなって思う方のために、彼の言葉をあまり多くご紹介するつもりはありませんが、彼の言葉の魅力を伝えるために2つほどご紹介します。

「率直で誇張のないこと、これが経営陣に求められることです。」

「株式の購入価格を忘れる – 購入価格にはまったく意味がなく、ただ感情的に重要なだけです。」

2つ目点は「えっ?」って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは私も全く同じ意見です。今5000円の株を持っているとして、それを自分が3,000円で買ったのか、7,000円で買ったのか、は自分の感情にとって重要なだけです。この株を保有し続けるかどうか、は、この先自分の考える保有期間(5年でも10年でも「中長期」でも)で、7,000円になると考えることができるなら保有、3,000円になると思うなら売却、をすべきです。買った時どう考えたか、買った時の考え方の誤りや知識不足等も別にして、今の自分の力で評価してみてこの先どう思うか、が大事なことです。「7,000円から下落し続けてきて5,000円にまで下がってしまったんだからもうそろそろ反転するだろう」なんて考えるのは、7,000円で買ってしまった自分の感情がそう願いたいと訴えているだけのことで、株価はそんなものは全く意に介せずに動きます。そんなことは株価にとっては知ったことではないですし、中にはそれより以前に3,000円で買った人もいて、その人からは「3,000円で買ったものが7,000円まで行って5,000円まで落ちてきてしまったのだから、もうそろそろ利益確定してしまわないとこのまま落ち続けていってしまうかもしれない」なんて考えられてるかもしれませんし、そんなに多くの人の期待を背負って、みんなの気分を害さないように、調和を乱さないように、みんなが幸せになれるように、なんて風に動いていくことは株価にはできないわけです。

本の全体の内容としては、彼の素晴しいパフォーマンスを賞賛するもの、という感が強いと思います。また、「良い銘柄を見つけて投資できる優れた個人投資家になるには」というテーマで書かれた本ではなく、それよりは、「良いファンド・マネージャーになるには」とか「良いファンド・マネージャーとは」、に近い内容かもしれないです。さすがに個人でそれやるのは無理・・・、そこまでできないっすよ・・・、それはプロだから・・・、って内容が多いんですが、とても面白い本だと思いますし、インデックスファンド最強伝説を聞き飽きた人には新鮮でいいんじゃないかなって思います。しっかし、インデックスファンド最強伝説の本とか、投信にダマされんな、販売会社のウソを見抜け、系の本って次から次になんであんなに出るんでしょうね。それじゃあ私も言わせていただこう、そして私にも印税をくれ、ってことなのかしら・・・もうええっちゅうねんっていうくらい同じ内容の本が出てますよね。

だいたい、その人たちが集まって、その人たちの「インデックスファンド最強伝説・アクティブファンドはボッタクリだ・販売会社はウソつきだ」話に読者のみなさんが払ってくれた印税で、全てのアセットクラスのインデックスファンドを設定・運用する運用会社を作ってあげればそれで済むんじゃないでしょうか。ツバ飛ばしながら目くじら立てて販売会社やら運用会社を批判して、延々同じ話をしなくっても、インデックスファンドを自分たちで作ってあげればいいのに。別に誰でも作れるんだから(実際、この数ヶ月で新しい運用会社がいくつかできてます。自分たちの手作りの投信を作りたいってことらしいんですが。)。もちろん、慈善事業じゃなくって、ちゃんと儲かるんでしょうから損はないはずです。コストの安いインデックスファンドをマイナーなアセットクラスまで全部揃えて、直販でノーロードで1万円から売って、積み立て対応もして、素人的な質問にも、運用って何なの?って質問にも、投信って何なの?って質問にも、マーケット急落時の不安にも、答えてあげられるようにその人たちの携帯の番号でも雇った人のコールセンターの番号でも教えてあげて、1人1人の口座管理も明細管理も税金計算もやって、法定の書類も定期的に送付してあげて、インデックスファンドをどう組み合わせたらいいのか、今売ったらいいのか、今買ったらいいのか、って質問にも毎回答えてあげて、ってやれば済むだけの話です。よもや、「そんなことをしたら赤字になるに決まってる」「そんなことに自分の大切な印税を投じることはできない!」とは言わないでしょう。そういう風になることを運用会社や販売会社に求めてるんだから。まさか大企業だからそのくらいの負担できるはずって思ってるとか?大企業だって小企業だって赤字事業はやれんですよ。なんて風に思ってる人には大変新鮮な印象の本だと思います。もちろん、私のようにETFやインデックスファンドも持ってる人にも楽しく読めると思いますよ。


本の冒頭に、「アメリカで最も尊敬されている投資コンサルタント」と紹介されるチャーリー・エリスに「長年の研究、そして長年プロの投資と仕事をしてきて学んだ中で、いちばん重要なものは何か」と尋ねて返ってきた彼の答えが紹介されています。

「人々はパフォーマンス・データの分析に時間をかけすぎる。パフォーマンス・データは有益な情報源になるというよりは、誤った方向を示しやすいものだ。」

そして、「自分だったら何に投資するか」という問いに対して彼が返した答えは次のようなものだったそうです。

「何か特別に異なったものを求めているわけではない。プロとしての規範、人柄、そして能力。ただ、能力は重要だが、プロとしての規範以上に重要なものはない。」


尻の穴が引き締まる思いです。



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posted by ジョン太郎 at 14:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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