2007年12月01日

最近の日本の塩梅とか資源高とかインフレとかの話。

久しぶりの更新です。すいませんね・・・まだ夏休み中なもんで・・・今週で夏休みも終わり、来週から仕事です。果たして無事社会復帰できるのか!?

今日は今の日本の状態についてちょっとお話してみようと思います。

まずは、最近の主な経済指標をちょっと列挙してみますんで、みなさんも今の日本の状態がどんな状態なのか考えてみてください。


◆<内閣府11月13日発表>【7-9月期のGDP速報値】
2007年7―9月期のGDP速報値は物価変動の影響を除く実質で、前期比0.6%増、年率換算で2.6%増と2・四半期ぶりのプラス成長。輸出がアジア向けを中心に好調で、外需が成長率を大きく押し上げ。内需では建築基準法改正の影響で住宅投資が急減したものの、設備投資、個人消費は底堅さがみられた。速報値は民間調査機関15社が事前に予測した平均の年率1.8%を0.8ポイント上回った。生活実感に近い名目成長率は前期比0.3%増(年率1.4%増)で、名目成長率が実質成長率を下回る「名実逆転」に2・四半期ぶりに戻り、デフレ脱却が足踏みしている状況が鮮明になった。

◆<日本リサーチ総合研究所(内閣府の外郭団体)11月30日発表>【10月の消費者心理調査(隔月実施)】
今後1年間の暮らし向きの予想を示す「生活不安度指数」は141となり、前回の8月調査から5ポイント上昇し、悪化した。景気が悪くなるとの見通しや失業への不安のある人が少しずつ増えている。同指数は、07年2月(139)に低下(改善)に転じ、4月は134まで低下(改善)を進めていたが、6月(135)、8月(136)はじわじわと上昇(悪化)、後退し、今回10月まで3回(調査)連続の上昇(悪化)となっている。物価の先行き見通しでは、[上昇]見通しは75.6%、[変わらない]は12.7%、[下がる]は2.7%となり、なかでも[上昇]見通しは06年の最高値である70.9%をさらに上回る水準まで増加。また、[上がり方は大きくなる]と答える人(42.1%)は回答者全体の4割を上回り、消費者の先行き物価[上昇]懸念は一層強まっている。さらに、消費者の景況感は、10月は、[良くなる]と答えた人の割合は13.6%で3回(調査)連続の減少、[悪くなる]と答えた人の割合は38.9%。「景気見通し指数」も57となり、この1年間で最も高い水準にあった4月(87)からは大きく30ポイント低下(悪化)。雇用の先行き見通しを[不安]と答えた人は66.8%、他方、[不安なし]と答えた人は29.1%で、8月(33.3%)からやや減少し、06年10月(29.4%)以来1年ぶりに30%を下回る水準。雇用の先行きはじわり後退を示す結果となっている。また、収入の先行き見通しは、[増える]と答えた人は12.0%、[変わらない]と答えた人は44.7%、[減る]と回答した人は34.5%。4月以降、[増加]見通しはほぼ横ばいの水準で推移しているものの、[減少]見通しはじわじわと増え続けており、収入の先行きは楽観視できない状況にある。同研究所は「消費者心理は悪化が進み、より不透明感が強まりつつある」としている。

◆<総務省11月30日発表>【10月の2人以上の世帯の家計調査】
一世帯あたりの消費支出は29万6984円。物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.6%増え、3カ月連続のプラス。総務省は「消費は安定している」とみている。10月は大学授業料や、入院料・診療代、薄型テレビなどの耐久財向けの支出が増えた。半面、調理食品や外食など食料関連向けの支出が全体的に低調で、外国パック旅行費も高水準だった前年同月の反動で落ち込んだ。GDPの個人消費の推計に使用する「住居、自動車、贈与金、仕送り金を除くベースの実質消費支出」では、10月は前年同月比で0.1%増と伸び率は9月(1.7%)より鈍ったものの、10カ月連続のプラスとなった。

◆<総務省11月30日発表>【10月の全国消費者物価指数(CPI)】
2005年を100とした全国消費者物価指数は、変動の激しい生鮮食品を除くベースで100.5となり、前年同月と比べて0.1%上昇。上昇は10カ月ぶり。原油高を背景にガソリン、電気代が物価上昇を牽引。10月の全国CPIを食料とエネルギーを除いた数字でみると前年同月比0.3%のマイナスで、2006年1月から続く下落に歯止めがかかっていない。品目別にみると、10月はガソリンが前年同月比3%上昇。電気代、ガス代、灯油、プロパンガスを合わせたエネルギー全体は1.8%の上昇で、CPIを0.14%分押し上げた。

◆<総務省11月30日発表>【10月の完全失業率(季節調整値)】
10月の完全失業率(季節調整値)は4.0%と前月と横ばい。女性の失業率は3.9%と前月と比べ0.1ポイント低下。 完全失業率は15歳以上の働く意思のある人のうち全く仕事をしていない人の割合。男性の失業率は4.0%で前月と同じだった。

◆<厚生労働省11月30日発表>」【10月の有効求人倍率】
10月の有効求人倍率は1.02倍となり前月を0.03ポイント下回った。厚労省は「原油高など経済環境の悪化で雇用改善の動きが足踏みしている」としている。

◆<経済産業省11月29日発表>【10月の鉱工業生産指数】10月の鉱工業生産指数(速報値、2000年=100、季節調整値)は112.1となり、前月比で1.6%上昇した。2カ月ぶりの上昇で、水準は現行基準で比較できる1998年1月以降で過去最高を更新。業種別では国内向けの半導体製造装置や印刷機など一般機械が好調で、堅調な生産が続いている。主要製造業を対象に先行きを調べる生産予測をみると、11月は1.7%低下するものの、12月は建設機械などの伸びにより3.2%の上昇が見込まれる。予測通りになれば10―12月期の生産は前期に比べ1.7%の増加になる。経産省は先行きも底堅い生産が続くとみて「緩やかながら上昇傾向」という基調判断を据え置いた。

◆<日本経済新聞社発表>【2007年度の設備投資額】2007年度の設備投資額(修正計画、1695社)は、全産業で前年度実績を11.0%上回った。非製造業は電力、運輸や不動産がけん引して14.8%伸び、全体では初の4年連続の二ケタ増となった。当初計画からも総額は2.4%増えた。米国のサブプライムローン問題など景気不安材料も浮上しているが、幅広い業種で企業の投資意欲はなお強い。

◆<日本自動車工業会11月29日発表>【10月の自動車輸出実績】10月の自動車輸出実績は18.1%増の60万788台と、27カ月連続で前年実績を上回った。10月としては22年ぶりに最高を更新。最大の輸出先である北米向けは現地生産の拡大などに伴い微増にとどまったが、アジアや中東向けの伸びが牽引。同日発表の国内自動車生産実績は前年同月比9.1%増。前年を上回るのは3カ月連続。国内需要は低迷しているが、好調な輸出が牽引。


・・・どうすか?もうおなかいっぱい?なんか疲れちゃいますよね・・・しかもなんとなーく重苦しい灰色の冬の曇り空のような感じですよね。

@個人消費は伸び悩んでる
A消費者心理では、景気や雇用の先行きに対する不安感が大きい
B物価は消費者心理の冷え込みの影響もあり低下傾向
C食品やエネルギーなど特定の品目の影響で全体の物価は押し上げられて横ばい
D失業率や雇用は横ばい
E企業業績はゆるやかに伸びてる
F企業は先行きに不安感もあるが投資意欲もまだ強い

こんな感じ?まぁ・・・当たり前と言えば当たり前?

日本は世界第2位の家計金融資産を持つ国ですが、そのお金は長らくタンス預金と預貯金として眠ってきました。タンス預金は全く有効に活用されません。郵便局に預けられてきた貯金は、簡保と合わせて350兆円です。個人金融資産が1500兆円ですから、その馬鹿馬鹿しいまでの金額の大きさがうかがいしれます。この郵便局の資産のほぼ全てが国債と財政投融資で運用されています。国債はまぁノーコメントにしといて、財政投融資ってピュアでシンプルな疑問「で、ちゃんと返ってくるの?」がすぐに浮かんでしまうようなものです。財政投融資ってのは、国債や税金とは別に国の信用を使って集められた資金、です。主な資金の出元はもちろん郵貯と年金。で、国の信用を使って「税金」や「国債」ではない形で集めた資金を、誰に向かって貸し付けてるのか。貸付先は道路公団などの独立行政法人や特殊法人、特殊会社、地方公共団体、などです。ちゃんと満額返ってくると思います?結構な部分がいろんな保養所とか施設とかになっちゃってるわけですが・・・換金価値があるのかもわからんようなものになっちゃってるわけですが・・・黒字になってるとは思えない事業に使われてるわけですが・・・皆さんの郵貯と年金はこうやって使われてます。というわけで郵貯のお金は日本の経済に健全な影響を全然与えてません。

お金はいっぱいある。でも、人々は皆、将来や先行きが不安を感じ、消費を控える。国内の消費は全然伸びない。そして使わないお金の国内での行き先のメインは、ダムだったり、豪華な保養施設だったり、意味のわからん建造物だったり、無駄な橋だったり、誰も通らない道路だったり、タンスだったり。お金が国内で消費に使われず、使わずに貯めたお金の運用先も特定の既得権を持った人たちのところ。全然循環せず、その人たちのところで山分けされて終わり。それ以外のお金の運用先は低金利の国内を避けて海外へ。円は売られ、円安に。これにより輸入品の物価は上昇。一方、世界の他の国は順調に成長を続け、特に新興国はすさまじいスピードで成長している。新興国の成長が私たち日本人に与える影響は、これまでにもこのブログでお話ししてきた通り、
 @賃金上昇にブレーキをかけ、低下させる圧力をかける
 A輸入品を中心に物価を上昇させる
の2つが深刻です。

日本人の労働コストはかなり高いですから、新興国の技術力の高まりや経済のグローバル化の進展にともなって、労働賃金は上がるどころか、引き下げ圧力がかかります。同じ原材料を使って同じものを作るなら、労働コストの分だけ最終的な商品の価格が高くなってしまいますからね。技術力に圧倒的な差があるうちはいいんですが、その差がなくならないまでも、小さくなれば当然、労働コストを抑える必要性が出てきます。

さっきダダダッと見た経済指標を思い出してください。企業は儲かってる、日本の産業の象徴の自動車の輸出は伸びている、企業の設備投資意欲も強い、でも、労働者の賃金の今後の見通しは暗い。これって何となく、そりゃそうだろうよ、って思えてきませんか? 電気製品とかは、同じスペックのものを並べられて10倍の価格差があったらきついですよね。ブランド品とかは抵抗力が強いんですけどね。そもそもどこにコストがかかってるのかわからんような洋服やバッグ、時計、宝飾品、高級家具や高級車なんかもそうですが、高くっても余裕で売れる、むしろ高くないといけない、みたいな物を売ってる商売はいいんですが、こういう企業は日本よりヨーロッパのほうが多い気がします。日本の企業はこういうタイプの産業少ないですものね。

そしてAのほう。資源はグローバルな市場で取引され、エネルギー資源・鉱物資源・食糧資源・水資源などなどの需給はどんどんタイトになってきています。新興国の購買力が強まっているためです。これは皆さんも既に実感されていることでしょう。ガソリンも、ビールも、パンも、魚も、どんどん値段が上がってます。こないだ久しぶりに、昔よく行ってた安くておいしい寿司屋に行ったんですが、値段がちょっと上がってたうえ、明らかにネタの質も落ちていて、背筋が寒くなりました。イワシなんかいまや高級魚ですからね・・・九十九里で生まれ育った私にはいまだになかなか受け入れられません。死んだひいばあちゃんなんかに言ったら、くだらないこと言ってるんじゃないってひっぱたかれそうです。新興国はお金をいっぱい稼ぎ、更に自国通貨高との合わせ技で、物凄いペースで購買力を強めてます。魚でも、原油でも、レアメタルでも、小麦でも、日本のバイヤーたちはしんどい思いをしているそうです。中国やインド、ロシアなどの新興国のバイヤーたちに買い負ける場面も多いようですから。

消費は伸びないから、物価は基本的には低下、でも輸入品の値段はどんどん上がっていくので偏った品目の値段がぐんぐん上がって行く、これは中央銀行も舵取りが難しいですよ!どのタイミングで金利上げたらいいのか非常に難しいところです。まぁ、ベースの部分の消費が伸びてその消費が牽引して全体の物価を上げているような兆候が見られないと金利は上げにくいんでしょうね・・・そして低金利を嫌って国内の資金が円を売って外貨に換わって国外に投資され、更に低金利の円を借りてその円を売って運用する円キャリーがまた円安を招いて購買力が更に弱まると。

というわけで給料は上がりにくくなって、物価は上がる・・・購買力は低下しますね。で、物価は上がるのに、金利は上がらない。この場合、蓄えてた資産の価値も目減りします。そして更に、景気が悪いのに物価が上がる(これをスタグフレーションって言います)。


・・・きっついですなぁ。何が問題の原因だと思いますか?どうすればいいと思いますか?どういう解決方法があると思いますか?

私は人々の将来の不安を取り除き、希望や明るい見通しを持たせることが必要だと思います。1500兆円の個人金融資産を資本として活用し、国内の企業を育て、更に外国の企業に資本投入して新興国などの成長の果実を資本を通じて日本国内に持ってくる。更にたくさんあるお金を国内でもっと消費してもらう。そのためには今のように、政治不信や行政不信、年金の不安などなどがあったらダメなんじゃないでしょうか。他でもなくこれは政治と行政の仕事だと思います。私はここが問題なんだと思ってます。政治や行政に対する不信を招いたのも、郵貯や年金のお金をとんでもないところに使ってきたのも、行政の効率性を高めずに公務員の人件費を莫大な額にしたのも、国の借金をとんでもない額にしたのも、社会保障費や国の財政支出を甘い将来見通しを持って算段してガタガタにしてしまったのも、政治と行政です。当たり前ですが、政治と行政以外ここに手をつけることはできないんですから。ここが問題で今の日本はひどい状態にあると思いますし、ここが腐ってる限り日本はよくならないと思いますし、ここが変われば日本の未来は明るくなると思います。マジで政治家とか役人の人たち、倫理観と正義感と良心を持ってくださいませんか・・・お願いしますよ・・・


あ、そういえば、日本の上場企業の9月中間期の実績と3月期の予測が出てましたね。全業種の平均で、経常利益は前年比約11%のプラス!業種ごとのまとめを見るとなかなかおもしろいのでせっかくだから載せておきますね。業種の下の数字は各業種の社数です。全部単位は%で、全年比の増減比率を表してます。

JP07H.bmp

「資源高」と「国内消費の伸び悩み」をキーワードにして、各業種の業績を見てみると面白いと思いますよ。


全然更新しないと思ったら突然更新して長文・・・これ読む方はつらいですよね・・・すいませんね・・・何回かに分けて読んでいただければ・・・


以上、ジョン太郎の夏休みの締めくくりの日記でした。


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posted by ジョン太郎 at 23:06| Comment(2) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジョン太郎さま

はじめまして、パチンコファンと申します
僕の全く役に立たない
備忘録系&妄言ブログとは違い
とても参考になるブログですね
おこがましい限りですがバナーも素敵なので
リンクを貼らせて頂いております

あ、僕はパチンコ一切しないんですよ(笑
以前、新興が賑わってた頃にパチンコ関連の
ゲンダイエージェンシーでかなり儲けさせて貰って
それでパチンコファンってHNで
お気楽投資掲示板の書き込みしたんです
俗にいうコテハン、って奴ですね

今後ともよろしくお願い致します〜

Posted by パチンコファン at 2007年12月02日 01:01
パチンコファンさん、
はじめましてー。コメントありがとうございます!
パチンコしないんですか・・・それは意外でした・・・理由を聞いて納得ですが。
パチンコファンさんがブログでおっしゃってたロシアは、ADRとかGDR以外は結構難しいんですよね・・・現地株は決済大変ですし、メッチャ時間かかるし、リスクもあるので。DRは銘柄が限られちゃうけど少なくとも決済と受け渡しの心配はあんまりないですからね・・・でも確か夏ごろに初のロシアの現地株ETFがAMEXか何かに上場したってニュースが出てたので、そのうち日本でも買えるようになるのかもしれないですね。

これからもよろしくお願いします。
Posted by ジョン太郎 at 2007年12月02日 10:35
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