2007年09月08日

市場の上げ下げ、中長期投資、あとはインドと中国の話

市場の上げ下げとか、中長期投資、あとはインドと中国の話をします。あとよく耳にする「プラザ合意」の話も。ところで、昨晩発表されたアメリカの雇用統計・・・弱かったですね。



市場予想に反して4年ぶりのマイナス。市場予想に反してってところがミソですね。市場予想なんてそんなものってことですね。だいたい前月比の雇用者数の予想って失業率は4.6%で前月と変わらず。でも、これがサブプライムローンの問題のせいなのかどうかは分からないですね(サブプライムローンって何さ!って方はこちらの記事をご覧ください。http://jovivi.seesaa.net/article/52242401.html)。とりあえずアメリカ株下げましたし、ヨーロッパ株も吊られ安、米ドルも売られて円高進んでます。

まぁ、落ち着きましょう。落ち着いてられるか!って方はとりあえず、こちらの記事をご覧になって、まずは落ちついてください。
http://jovivi.seesaa.net/article/22879164.html
http://jovivi.seesaa.net/article/21683836.html

私とヴィヴィ子は全く動じてないですよ。ホントに。ヴィヴィ子なんてビクともしてません。だって、このくらいのことはあるでしょう。何事もなく平穏無事な10年なんてあり得ないですから。これまでも、今も、これからも、市場にはいろんなことがありますよ。何があるかは分かりませんけど。いつなのかも分かりませんけど。気を揉んでもしょうがないです。ハイ。10年後、20年後、30年後の未来を大きく変えるようなことが起きない限り、まぁそういうこともあるでしょう、まぁいいんじゃないの、くらいに思っておいたほうが健康のためにいいです。

私は、ブラックマンデーだろうが、テロ後の混乱だろうが、バブルだろうが、ヘッジファンドの破綻連発だろうが、日本の金融危機だろうが、通貨危機だろうが、「買われ過ぎてたものはそのうち売られていい案配のところまで落ちる」「売られ過ぎてたものはそのうち買われていい案配のところまで上がる」と思ってます。サブプライムローンの問題でアメリカの実体経済にまで影響が出る、金融市場が混乱する、ブラックマンデーの時のような急落がある、ヘッジファンドのなんたらがある、近所のラーメン屋の親父の機嫌が悪くなる、ジョン太郎の腰痛がひどくなる、なんてことがあるのかどうかは分かりません。分かりませんが、ほっといたらいいと思います。日本株やアメリカ株や中国株がメチャクチャ売られて売られて売られまくって、PER1倍まで落ちたら買われて上がります。たぶんそこまで下落するのは無理でしょう。1ドル10円くらいまでドルが落ちたら、ドル買いが入って円安ドル高方向に向かいます。たぶんそこまで下落するのは無理でしょう。

短期的に、今日投資した100万円が1ヵ月後に80万円に下落してたら困る、1ヵ月後には必要なお金なんだ!、っていう状態ならそのお金は投資してはいけないお金です。100万円が一瞬たりとも100万円未満になってたらイヤだ!というなら、そのお金は預貯金以外に入れてはいけないお金です。100万円が1ヵ月後に110万円になっていた、もう上がりすぎでこれ以上は上がらない気がする、バブルなのかもしれない、これ以上は怖い、1ヵ月後に90万円に下がっていた、どこまで下がるか分からない、追加投資しようと思ってたけど怖くて買えない、という状態ならそのお金は投資してはいけないお金です。1ヵ月後に20%上がってようが20%下がってようが、10年経ってみるまでは関係ない、くらいに思えるお金で投資すべきです。100円なら大丈夫、なら100円まで。1万円なら大丈夫、なら1万円まで。10万円まで大丈夫、なら10万円まで。です。

どっちに動くかわからない、どんなニュースが飛び出して急転するかわからない、短期的な値動きに合わせてお金を投じて短期的に考えてみたり、それで損をしてみたり、ビックリしてみたり、!(゚ロ゚;)マジかよ!最悪!、なんて思うことがあるのは至極当然のことです。ごくごく当たり前。今週も来週も来月も来年もその先も、良いニュース・悪いニュースはありますし、株価も為替も金利も上下します。

というわけで、長期的な経済の動きを眺めて、近視になってしまっている人は眼の焦点をもっと先へ、視野が狭くなってしまっている人はもっと視野を広く、してみましょう。

1980年、今から27年前から、これまでの中国とインドとアメリカと日本のいろんなデータを見てみましょう。1980年というと、インドは新経済政策(NEP)前、中国は改革・開放政策導入直後、アメリカは財政が大幅悪化し双子の赤字と呼ばれ始め、日本はバブルへと突入する前、プラザ合意前、ロシアはまだソ連、私は5歳、ヴィヴィ子がちょうど生まれた年。

とりあえず、こちら。

CIUJ1.jpg


これは各国のインフレ率と物価水準をグラフにしたものです。

まず左のグラフ。中国とインドは10%を超すインフレの年もあったり、でもそのインフレ率水準の高さもさることながら、インフレ率自体が物凄い上下してますよね。これはたぶん、よく押さえ込んでるほうだとまでは言えませんが、まぁよく踏ん張ったと言えると思います。中国のインフレ率が最も高くなってる94年、この年のインフレ率は24%ですが、実はこの年のGDP成長率は30%以上です(名目ね。インフレあるからね。)。この間の中国とインドの成長率を考えると、インフレは不可避ですし、よく踏ん張ってると言うべきです。むしろここ数年の両国のインフレ率の安定は賞賛されてもいいくらいだと思います。

で、次に右のグラフ。各国の物価の推移をグラフにしたものです。ちなみにこれは2000年が100になるように指数化したグラフなので、1980年は日本の物価が一番高かった!とか、今は日本やアメリカよりインドのほうが物価が高いの!?ってことはなくって、あくまでそれぞれの国の物価をそれぞれの国の2000年の物価を100としてグラフにしてるだけです。日本の物価の動きを見ていただくとよくわかります。インドではこの27年間で物価は7倍以上になっています。でもこの間のインド株の代表指数SENSEXは1980年末の118.76から直近の15,590.42まで131倍になってますから、インドの人も資産の10分の1でもインド株に入れとけば充分インフレ率を超えて資産が増えて、資産価値を目減りさせず、購買力を落とさずにきたということになります。それ以上に入れてた人はそれ以上にインドの経済成長の恩恵を受けたということです。

じゃあ、次はこれ。

CIUJ2.jpg

左上は、GDPの前年比変化率です。日本の1985年ごろの数字がとんでもないことになってますね。でも間違いじゃないんです。これはGDP成長率ではなく、GDPの前年比変化率なんです。で、GDPは世界銀行のHPから米ドルベースでとってますので、円ドルの為替レートも加味されてるってとこがミソです。日本のGDPは1兆3,570億ドルから1年で2兆70億ドルにまで増えてます。プラザ合意の影響です。

プラザ合意ってのは1985年9月にニューヨークのプラザホテルで開かれた、アメリカ、イギリス、西ドイツ、フランス、日本のG5(86年にイタリアとカナダが加わってG7、98年にロシアが加わってG7)の蔵相・中央銀行総裁会議の合意のことです。歴史的な会議だったのにわずか20分で終わったという有名な会議。何かって言うと、円高にしましょう!って合意した会議なんです。それまでのアメリカはものっすごい貿易赤字を抱えてました(双子の赤字の片方)。アメリカ国内のインフレを押さえつけるために高金利政策をとってたためにドルが変われまくってドル高状態にありました。ドル高ってことはアメリカの輸出が伸びにくい状態、輸入と輸出の差し引きの貿易赤字はどんどん膨らむということです。で、G5で集まって円高にしちまえってことになり円高合意がなされ、発表の翌日1日でドル円のレートは1ドル235円から210円台の半ばまで一気に円高がすすみ、ほどなく1ドル200円を突破、翌年87年末には1ドル121円と、ドル円レートは1年ちょっとの間に2倍の円高、ドルの50%下落、となりました。結果、日本は当然のように輸出部門に大打撃を被り「円高不況」に突入し、景気対策と円を売らせて円安方向へ戻すための対策として低金利政策をとります。この低金利政策が国内の過剰流動性を招き、低金利で調達されたお金が株や不動産に流れ込みまくり、バブルが発生、日本はバブル経済へと突入します。円キャリーで低金利の円で調達された資金が高金利国へと向けられるために為替を円安方向へ引っぱり、低金利の国内市場から投資機会を海外に求めて円を売って外貨を買う人が更に円安を加速させ、円安で儲かる人が続出して新たな参加者を招き、っていうちょっと前までの流れとの共通点は、円高・円安の逆という為替の逆や、調達された資金の向かう先が日本国内か日本以外の国かの違いはあっても、低金利で調達された円が過剰流動性を招いてその資金がリスク感覚を鈍くしながらガンガン投資されていくという点は共通していると思います。

というわけで、1986年の日本のドルベースのGDPは急拡大していますが、これはプラザ合意による円高の影響です。ちなみに1986年の日本のGDP実質成長率は2.8%です。

で、左下のグラフはドルベースGDPの推移。日本の失われた10年が見事に表れてますね。他の3カ国のカーブと比べるとかなり痛いです。

そして、右側の大きなグラフ。これはドルベースの1人当たりGDPの推移です。・・・日本つらい・・・きっつー。頑張って欲しいですね。でもこれも日本人が自ら招いたことですしね。政治家が悪かったとしても、その政治家を選び、放置してきたのは他ならぬ日本人です。ところで、このグラフ初めて見た人はビックリすると思います。中国とインドの線見て、えっ???って。でも、実際こんなもんです。2005年の1人当たりGDPは、アメリカが41,960ドル、日本が35,672ドル、中国が1,716ドル、インドが712ドル、です。日米の生産性の高さに比べてインドや中国のそれはまだまだ低いんです。もし今のインドの生産性が日本並で、1人当たりGDPが日本と同じだったら、インドのGDPは既に40兆ドルに達し、13兆ドルのアメリカを抜いてぶっちぎりのトップです。だって人口多いもの。中国とインドの凄さはその人口です。ちょっとだけ一人当たりの生産性が改善するだけで国単位で見たGDPは爆発的に増えます。しかもその過程では相互作用と複利効果が働きます。人口というのは経済誌成長にとって超重要な要素なのです(そのへんの話はこちらhttp://jovivi.seesaa.net/article/32807342.htmlとこちらhttp://jovivi.seesaa.net/article/33406734.html。)。この大きなグラフの差をちょっと埋めるだけで、1人当たりの生産性をちょっと上げるだけで、中国とインドのGDPは物凄く増えます。インドはインフラ整備もまだまだこれからですしね。非常に楽しみです。今朝の日経にインドの代表企業インフォシスの創業者ナラヤナ・ムルティーさんの談話が載ってましたが、彼が81年にインフォシスを作ったとき、電話を引くのに3年待たされ、コンピューターの輸入ライセンスを取得するのに3年かかったそうです。

さて、最後にこちら。

CIUJ4.jpg

今度は右上からいきますと、右上は4カ国の人口推移です。さきほどの1人当たりGDPと比較していただきたいですが、日米と中印の位置がまるっきり逆転してますね。これからが楽しみです。

左上のグラフは1980年からの各国の代表的名株価の動き、中国はH株指数、インドはSENSEX、アメリカはダウ、日本は日経平均、です。インド上がりすぎ?インドのGDPは1980年の1770億ドルから、7810億ドルへと5倍弱になりました。その間に物価は7倍、株価は130倍になりました。でも現在のPERは20倍前後です。私は上がりすぎだとは思いません。

最後のグラフ、下半分のグラフはこれまでの4カ国GDPの推移と、今後の予想です。2006年から2008年の予想は世界銀行の予想、2020年から2050年はゴールドマン・サックスの予想を使ってます。何気にアメリカすごいですよね。ここまでもよくもまぁこれだけ長い期間成長してきたなぁと。そして、こっから先もまだまだこれだけ成長すると予想されてるわけですから。まぁ、ゴールドマン・サックスはアメリカの会社ですけれども。

近視になり始めたなと思い始めたら是非またこの記事を読み返してみてください。

よろしければこちらの記事もどうぞ。
「北京オリンピックと上海万博が終わったら中国株は下がる!?」
http://jovivi.seesaa.net/article/43630806.html

「日本の失われた10年と今後のことをちょっと考えてみる。となりのビニールハウスは気になる?」
http://jovivi.seesaa.net/article/43181442.html

「エマージング株ってジッサイどうなのよ?話題の新興国株について。先進国も含めて一気に見てみましょう!」
http://jovivi.seesaa.net/article/40467391.html

「運用・投信でよくある疑問H〜いつ利益確定する?いつ売ればいいの?短期売買と中長期投資のどちら?〜」
http://jovivi.seesaa.net/article/34026208.html


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posted by ジョン太郎 at 13:57| Comment(8) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、素早く更新頂いて有難う御座います
解っている事でも、言葉で噛み砕いて下さると
ハーイと安心するものです。

こちらのブログに出会いますまでは、何処か投資信託で
本当に良いのか行ったり来たりの部分も
有ったのですが、投資信託の割合が増えても
大丈夫と思え、こんな時でも通過点の一つネ
そう思えてます。

そうは云え、そこは平凡な主婦ですのでアレー
とは思えてしまいます
最後は損失部分はレジャー費用だと思え!
などと自分に嘯いて下りました

マー、10年は待てます
でもジョン太郎サンほど若くは有りませんので
20年が限度ですけど・・・・・・
訂正、記憶の機能も考えると15年ですね

今後とも宜しくお願い致します



Posted by ちどりん at 2007年09月08日 16:30
ジョン太郎さん、ありがとうございます。
米国は、これからも伸びていきそうですね♪
米国の割合がが多くても、大丈夫!!って、スッキリしました。
でも、
「日本の失われた10年と今後のことをちょっと考えてみる。」の中の欧州を見てみると、気になってしまいました。
漠然となんですが、ユーロもどんどん上がっていて、
欧州の経済は、いいように思っていたのですが、
GDPの伸びが少ないのにビックリしました。
欧州についてはどうなんでしょうか?
昨年のコメントで、ヨーロッパの見通しは、魅力的な方だったと思いますが・・・。


Posted by ちず at 2007年09月08日 21:12
ちずさんへ、
コメントありがとうございます。GDPの伸びが少ないように・・・ってのは中国やインドなどの新興国と比べちゃうとそうですね。でも先進国ですからね、英仏独は安定度では新興国とは比べ物にならないですよ。インフラも法制も整ってますし。ヨーロッパは1つ1つの国がとても小さく、国土も大きくないですし人口も多くありませんが、多種多様な国がお互いにモザイク模様のように柄を織り成して経済活動を行っている姿は分散投資の象徴のような気もします。統一通貨のユーロも大成功だったと思いますしね。私はヨーロッパは魅力的だと思ってますよ。新興国のようなリターンを求めるのであれば物足りないと思いますが・・・
Posted by ジョン太郎 at 2007年09月08日 21:45
「私とヴィヴィ子は全く動じてないですよ。ホントに。ヴィヴィ子なんてビクともしてません。だって、このくらいのことはあるでしょう。何事もなく平穏無事な10年なんてあり得ないですから。これまでも、今も、これからも、市場にはいろんなことがありますよ。何があるかは分かりませんけど。いつなのかも分かりませんけど。気を揉んでもしょうがないです。ハイ。10年後、20年後、30年後の未来を大きく変えるようなことが起きない限り、まぁそういうこともあるでしょう、まぁいいんじゃないの、くらいに思っておいたほうが健康のためにいいです。」

長期投資というのであれば、この部分のコメントが全てでこれ以上でもこれ以下でもないと思います。まぁ、そうは言っても・・・。と言うのが人間ですけどね〜〜。
Posted by けんけん at 2007年09月08日 22:57
ジョン太郎さん、ありがとうございます。

安心しました。
くだらない質問をしてすみませんでした。
先進国ですものね、新興国と比べてはいけませんね。
リターンかリスク重視かですね。
今、私も、ヨーロッパの比率が大きいことは、よかったと確信しました。
6年前に新婚旅行でイタリアに行ったときは、ユーロは、128円ぐらいだったなぁ〜。
今、156円だもん。
もう少し、新興国を増やそうとは思っていますが、安定性は大事なので、今のところこのまま、ヨーロッパは、保有です。

Posted by ちず at 2007年09月08日 23:07
ちずさんへ、
私もこないだこのコメント(http://jovivi.seesaa.net/article/52679507.html#comment)で書いた中国株に追加投資した時に、一緒にヨーロッパ株買ったんですよ。楽しみにしてます♪

けんけんさんへ、
けんけんさん提唱の小島よしお方式で行きましょう。でも、そんなの関係ねえ!を合言葉にしましょう。
Posted by ジョン太郎 at 2007年09月09日 00:53
そうですね。
なにがあっても「ハイ、おっぱっぴ〜〜」スネ。

しかしながら、投資というのはある部分、
Posted by けんけん at 2007年09月09日 03:21
あれ?コメントが途中で・・・。

続きを書こうと思ったのですが、忘れました!

まぁ、そんな感じでいろんな意味で気長に気楽にやっていきます〜〜。
Posted by けんけん at 2007年09月10日 21:06
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