2007年07月09日

円高と円安どっちがいいんでしょうね

日経新聞の朝刊で土曜日から「YEN漂流」というシリーズ物の記事が始まりました。考えさせられる内容ですんで。まだ読んでない方、まだ土日の新聞とってある方は是非お読みになってみてください(1面です)。今日はその内容について。

日本円は対ドルでも対ユーロでも、他の通貨に対してもずっと円安基調が続いています(円高・円安あたりがわかんないとかど、どっちがどっちなのかもわかんないって方はこちらの記事をどうぞ。http://jovivi.seesaa.net/article/16868320.html この記事を書いたのって去年の4月なんですが円ユーロを145円って書いてありますw 歴史を感じますね。今は168円を突破してます。)。

ドル円のレートとかユーロ円のレートの推移を見るのもいいんですが、世界全体で見た円の価値、の推移を見るにはもっといいものがあります。日銀が発表している「実質実効レート」というやつです。言葉は難しそうですが、なんてことはありません。

例えば、ドルと円は円高で、ユーロと円は円安、なんてことがあったりするじゃないですか。そうすると円の価値が強くなってるのか弱くなってるのかわかんないですよね。そこで、主要通貨15種類(米ドル、中国元、ユーロ、韓国ウォン、新台湾ドル、香港ドル、タイバーツ、シンガポールドル、英ポンド、マレーシアリンギット、オーストラリアドル、インドネシアルピア、フィリピンペソ、カナダドル、メキシコペソ )に対しての円の価値の推移を出していくと非常に便利なわけです。ちなみにこれは算出目的が、日本の輸出競争力の把握のため、です。なので、計算方法も輸出競争力把握のために、各国向けの日本からの輸出量のウェイトやインフレ率も加味されています。

まぁ、とにかくその実質実効レートの推移を見てみましょう。

YEN.jpg

うん。思い切り下がってますね。85年のプラザ合意時の水準まで下がっちゃってますね。

で、この円安、これが良いのか、悪いのか。

みなさんはどう思いますか?

正解は。

わかりません。誰にもわかりません。そもそも正解もないのかもしれません。

円安は短期的には輸出企業の業績にプラスに働き、輸出企業を多く抱える日本の景気にプラスに働くと言われていますし、事実そうです。現在の日本株を下支えしている1つの大きな要因も円安による輸出企業の業績底上げです。

一方で、円安は資源に乏しくエネルギーや食料など多くの必需品を輸入に頼る日本の購買力を低下させます。ってピンと来ないかもしれないですね。

1個1,000ユーロのルイ・ヴィトンのバッグを買うとき1ユーロ=88円だった9年前と、1ユーロ=168円の現在、あなたの10万円の購買力はどう変わっていますか?9年前なら1,000ユーロは88,000円、今は1,000ユーロは168,000円です。

購買力の低下は分かりやすいミクロレベルで私たちの生活を脅かします。一方、強大な消費者は市場で強い発言力を持ちます。バブル期に日本企業がニューヨークのマンハッタンのビルや有名な絵画を買ってバッシングされてましたね。バブルで日本にたくさんお金があったことはもちろんですが、円高で円の購買力が上がっていたという影響もあります。

日経の記事にはアラスカの港町でのエピソードがのっています。北太平洋産のタラが水揚げされるこの港から日本向けに出航する船が急減しているそうです。長年、ここで上得意客だった日本の商社が外国勢に敗退する例が目立ち、「はえ縄漁の高級品もユーロ高で購買力をつけた欧州勢が高値でさらっていく」という商社の購買担当者のコメントが掲載されています。

85年のプラザ合意後に、当時蔵相の故宮沢氏とともに円高阻止に奔走した行天元財務官は「円安は長期的には世界経済での日本の存在感を小さくし、国際的な発言力の低下につながる。それが通貨安の本質だ。」と警告しているそうです。

日本を抜き世界一の外貨準備高となった中国、高成長を続けるインド、石油・天然ガスで強い発言力を持つロシア、日本並みの石油自給率から石油自給率100%まで登りつめ更に豊富な鉄鉱石と新エネルギーのエタノールでも世界をリードするブラジル、といった新興成長国の通貨は、その経済成長とともに外貨獲得と通貨高で、国際市場で購買力を増し、発言力を増し、存在感を増していきます。また、域内の効率化と相乗効果で経済成長を続け、通貨高の続くユーロ圏も購買力を強めてきています。アジア各国の通貨もアジア通貨危機を乗り越え、ここ最近ではかなりのペースで通貨高が進み、史上最高値を更新する通貨が目立ってきています。

円安は私たちにとってプラスなのでしょうか。マイナスなのでしょうか。私たちは円高を望むべきなのでしょうか、円安を望むべきなのでしょうか。答えはありません。

ただ、それに対して私が採れる対策は、資産の分散だけと思っています。

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posted by ジョン太郎 at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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