既に各メディアで報じられていますように、13日の米国FOMCで量的緩和の第3弾(QE3)実施が発表されました。
内容はMBS(住宅ローン担保証券)を毎月400億ドル買い入れるというもの。労働市場の見通しが大幅に改善しない場合、物価が安定した状態で、そうした状況が改善するまで、MBSの買い入れを継続するとのことです。また、併せて現在の低金利状態を2015年半ばまで継続すると発表しています(これまでは2014年後半まで)。これまでに買ったMBSなどの証券の償還金も再投資するので、今回の購入分のお金はそのまんままるまる市場に供給されることになります。前回のQE2の時は減税がセットになっていましたが、今回は減税や公共事業などの財政出動がセットになっているというわけではありません。
一応、今更ですがQEというのはQuantitative Easingそのまんま量的緩和という意味で、今回はその第3弾ということでQE3。金利を下げて緩和をするんじゃなくて、っていうかもう金利はこれ以上下げられないので、大量のお金をばらまいて「量的」に緩和するということです。
QE1は2008年11月〜2010年6月、米国債を3,000億ドル、MBSを1兆2,000億ドル、その他合計で1兆7,250億ドルを買ってお金をばらまきました。
QE2は2010年11月〜2011年6月、米国債を6,000億ドル買ってお金をばらまきました。
QE3は2012年9月〜労働市場の見通しが大幅に改善するまで、毎月400億ドルのMBSを買ってお金をばらまくというものです。
予想の平均では今回は6,000億ドルくらいの購入になるんじゃないかという話です。400億ドルで割ると15カ月間、来年2013年末まで?もちろん、1兆ドルを超えるとの見方も結構あります。1兆ドルだと25ヶ月間で2014年後半まで。どっちが正しいかはわかりませんがともかくそのくらいの規模のお金がばらまかれるというものです。あ、買い入れのペースはこれまでは月に1,000億ドルペースだったので今回は買い入れのペースは遅めです。
QE3の実施は株式市場にはもちろんプラスです。上がってますよね。というかリスク資産全般にプラスです。商品市場や為替市場もリスクONモードになってます。ドル円はあんまり動いてませんが、ドル円はこれまでQE3実施をある程度期待して円が買われていたところがあったということなんでしょう。もちろん材料としてはドル価値の低下でドル安円高要因です。
で、今回発表されたQE3、私にとっては予想外でした。私はやらない派だったので。市場予想では2/3の人がやるという予想だったみたいなので、市場予想通りということになります。私はやるやると期待させておいてやらない、じゃないかと思ってたんですが、やりましたね。
なんでやらないと考えていたかと言うと、単純です。やる意味ないから。QE3の効果としては
@リスク資産の価格上昇、株高
Aドル安(ドルばらまくからね)、ドルの価値低下
B物価に上昇圧力(お金ばらまくからね)、商品市場がリスクONモードになれば輸入物価が上がって更にインフレ圧力
Cインフレによるドル安、ドル安によるインフレ
D政治的なアピール(11月に選挙あるからね)
EFRBの資産増大、FRBの信認低下の恐れ
ってところじゃないかなと。
一方で本来の狙いである景気浮揚効果や雇用状況改善効果は少ないと思うんですよ。ここまでゴムが緩んでダルダルになってる状態でこれ以上ゴム緩めてもしょうがないと思うんですよ。それで雇用が増える?増えないでしょう。お金は必用なところに届かずにリスク資産価格上昇に使われるだけだと思うんですよね。景気はたいして良くならずにインフレが起こればスタグフレーションになっちゃいますし。
Aのドル安で輸出有利に?観光収入増やす?このへんはまぁあるのかもしれないですが、やっぱり一番はDの政治目的じゃないかなと私は思います。リスク資産価格が上がってハッピーな人はいっぱいいると思いますが、代償は大きいんじゃないかなと。信用はお金で買えません。
QE4を待ち望む市場の姿が目に浮かびます。
以上QE3をあまり歓迎していない私のQE3談でございました。
ど素人がはじめる投資信託の本
ど素人が読める決算書の本
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大統領選挙とからめて微妙な時期ですし、
そこまでアメリカの景気が悪いようにも思えなかったので、
切り札は取っておくのかなあ?と思ってました。
効果については、
プラセーボじゃないですが、
気持ち的に皆がイケイケになれば、
それなりにあるような気がします。(^^)
どちらにしても、
伝家の宝刀は抜かれちゃったので、
効果が大なることを切望しています。