2012年01月28日

投信の分配金が少しずつ変わってます

まぁ、いいことだと思います。

昨日の日経の記事はまぁ、憶測記事という感じたっぷりでしたけど、以前から金融庁も投信協会も投信の分配金について規制強化の方向で来ているので、その意味では日経がこのタイミングで1面で報じたのは今さら感がありますし、一方で当局から新たな指針が示されたわけではないのでこれからどうなるかという点では結局まだ未定というステータスに変わりありませんから、よくわからん記事だなという感じです。

なにせ見出しが「投信 配当しすぎ歯止め」ですし、文中にも「毎月支払われる配当金を」とか「配当のし過ぎ」とか書いてるあたりも事情に明るくない人が書いてる感たっぷりです。だいぶ前からある投信の分配金の規制強化の話を知らなくて今回何かのきっかけで知って書いたのか、ネタがなくて書いたのかわかりませんが、今このタイミングでこの記事で何を言いたかったんでしょうね。

今ある動きとしては、まず今年から特別分配金の呼び名が変わります。特別分配金は「元本払戻金(特別分配金)」という名前に変わり(普通分配金の名前はそのまま)、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)という区分に変わります。前者は利益が実現されて現金化されるもので税金がかかり、後者は利益が出ていない状態で単に自分のお金を現金に換えただけのものなのでもちろん非課税。この取扱いに変わりはありません。

どうせなら普通分配金の呼び名も変えて「自動解約金(利益現金化分)」と「自動解約金(投資元本返還分)」とかにしたらいいのにね。あるいは思い切って投信は分配金を出しちゃいけないことにしちゃうとか。分配利回りって言葉とか分配金を比較したものとかがなくなるといいですけどね。

とにかくあまりにも勘違いをしている投資家が多いので、呼び名を変えることで投信の分配金についての誤解を解消していこうということでしょう。目論見書やパンフレットにも、投信の分配金は自分のお金を取り崩しているだけということを示すイラストが入るようになりました。これは昨年から。通貨選択型ファンドの販売も昨年から規制が厳しくなってます。

そういうの知ってる人が書いてるとは思えないんですよね・・・特に何もないこのタイミングであの記事書く理由が・・・まぁいいですけど。



このブログで何年もの間繰り返し言ってますが、投信の分配金というのは単なる自動解約金です。それ以外の何物でもありません。毎月自動的に投資しているお金が解約されるだけ。それだけのことです。利益が出ているものを解約すれば利益が実現して現金化され、税金がとられます。ですから、利益が出ている状態で分配金が支払われればそれは普通分配金と呼ばれて税金がかかります。利益が出ていない状態で解約してもそれは利益の実現ではなく、単に自分が投資した資金の一部を儲かってもいないのに解約しているだけのことですから、税金はかかりません。ですから、利益が出ていない状態で分配金が支払われればそれは特別分配金、今年から元本払戻金(特別分配金)と呼ばれるものであり、当然税金はかかりません。また、特別分配金が支払われて損失が実現した分は、損失を確定する解約をした場合と異なり、損益通算ができない分、税制上不利になります。

投信の分配金についてはこのへんの記事をご参照ください。


売れ筋ファンドと分配利回り
http://jovivi.seesaa.net/article/211920578.html

米雇用統計、ブラジルのレアル高対策と投信の分配金の話。
http://jovivi.seesaa.net/article/179623064.html

素晴しい個人向けの運用商品が登場するか(40台の人でも分配型ファンドを買ってる人の2/3が分配金の使い道を「将来のための貯金と答えるという悲しい現実)
http://jovivi.seesaa.net/article/153131657.html

毎月分配型ファンドを買うなら【オススメ】
http://jovivi.seesaa.net/article/115286658.html

高分配ファンドと高画素数カメラの共通点
http://jovivi.seesaa.net/article/211754443.html

投資とか運用とか投信でよくある疑問・誤解J〜分配金利回りを計算してはいけない〜【オススメ】
http://jovivi.seesaa.net/article/96236995.html



今、少しずつ規制が強くなってきていて、その中で分配金に対する理解ももう少し進むと期待したいところですが・・・どうでしょうね。日経には過去の利益分は分配金を出せないようにする・・・なんてのも書いてありましたが、そうなると投信計理を変えることになりますし、そう簡単には進まないんじゃないでしょうか。それに、その期にあがった利益しか出せないようにすると言っても、ファンド・オブ・ファンズが中身のファンドからうけとった分配金は「配当等収益」となります。日経にはイギリスやフランスなど他の国では分配金に対する規制は厳しいよ書かれてましたが、ルクセンブルグなんかは全然ゆるいです。ケイマンもゆるいです。ルクセンブルグやケイマンのファンドであれば、キャピタルゲインだろうがインカムゲインだろうが元本だろうが何でも出せます。分配原資が定められている日本のほうが厳しいくらいです。そうするとファンドオブファンズがケイマンのファンドに投資して、ケイマンのファンドが債券に投資すると、たとえ債券からケイマンのファンドに2%のインカムと1%のキャピタルゲインしか入っていなくても10%とか20%といった分配金を日本のファンドオブファンズに支払うことができ、この分配金は日本のファンドオブファンズにとってはその期に稼いだ配当等収益という立派な分配原資になります。っていうところまでメスを入れられるかっていうと更に難しいんじゃないかなと。道のりはまだまだ長いです。少しずつは変わってきていますが・・・




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posted by ジョン太郎 at 21:20| Comment(1) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>>特別分配金は「元本払戻金(特別分配金)」という名前に変わり

知りませんでした。
こちらの方が良いですね。分かりやすいです。
特別分配金というのはいかにも誤解を生み易いネーミングだ。(^^)

しかし、規制強化なんて必要でしょうか?
こちらのブログなどを読んで、
勉強してから投資をすれば良いだけなのにと思います。
Posted by mushoku2006 at 2012年01月29日 08:13
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