2010年12月17日

マーケットのアップデート

取り急ぎということで。

ムーディーズは本日、アイルランドの格付けをAa2(AAに相当)からBaa1(BBB+に相当)まで、一気に5段階引き下げました。更に見通しを「ネガティブ」としました。ネガティブというのは、今後更なる格下げの可能性がある状態、という意味です。

また、ムーディーズは昨日、ギリシャの格付けをBa1(BB+に相当)から引き下げる方向で検討すると発表しました。ギリシャは6月にA3(A-)からBa1(BB+)に4段階引き下げになっています。

一方、S&Pは中国の格付けをA+からAA-に引き上げ、香港の格付をAA+からAAAに引き上げすると発表しました。

ヨーロッパは本当にもうカツカツの状態です。アメリカもFRBの総資産は先週に引き続き過去最大の約2兆4,000億ドルにまで膨れ上がっています。MBS(住宅ローン担保債券)の償還による資産減少を跳ね返して、米国債の買い入れが積み上がり、FRBの資産を押し上げているわけです。

米国債の利回り上昇で、長期金利は上がり、これによってアメリカの住宅ローンの金利は急上昇し始めています。住宅着工件数が回復、なんて報道もされてますが519Kが555Kに回復、した程度の話です。2000年の1,500Kから2006年の2,250Kまでグングン上がっていったものが、2006年初以降2009年初まで500Kに向かってキレーに右肩下がりしていって、それが500K台でウロウロしているってだけの話です。これを回復と言いたい人は言ったらいいと思いますが、私はこれが回復だとは思いません。

失業保険申請件数もそうです。雇用情勢が回復、と言う人もいますが、何度もお話しているようにアメリカの失業率は2009年夏からずっと10%近辺をウロウロしているわけで、4.5%〜5.5%の間で推移していた2008年初までの数字を考えれば、10.1%の失業率が9.8%になったのを「回復」だと「明るい兆し」だなんて言えないはずです。

この状態で債券利回りが上昇し、長期金利が上がればどうなるか。政府も家計も借金まみれなわけですから、結果は誰もが想像できるはずです。また、そうした借金による支出によって支えられてきたGDPを、今の状態で成長させていくどころか維持してくだけでもいかに大変なことかは想像に難くありません。

中国は格上げされて、アメリカとヨーロッパはファイナンスがカツカツで火の車状態。こんな感じは続いています。あとは、ブラジルとか?預金準備率引き上げで、年明けの利上げはないんじゃないかって話もチラホラ聞こえてきますが私の見方はまだ変わってないです。預金準備率引き上げしたから利上げしないって話にはならないんじゃないかなと思ってます。公式筋から、「当面利上げはしませんよ」という発表でもあれば別ですが、今のところ私の見方は変わってません。かと言って利上げ⇒レアル高、とは行かないと思いますよという先日のお話も未だ変更なしです。まぁ、これは小さい話ですな。もう少し大きく、俯瞰的に捉えたほういいでしょう。

アメリカとヨーロッパはまだまだ全然キツイ。そういう中で私の投資は今何をしておくべきか。そんな自問自答をしながら運用してます。

みなさんも木を見て森を見ず、にならないよう、大きく、俯瞰的に捉えて、方向性だけは間違えないようにお気をつけいただければと。いつものことですが、私が未来を示します、正解を知ってます、これが正しいです、こうするのが一番です、なんて考えは毛頭ありません。間違えないように、というのは、ご自身のお考えとご自身の投資行動が全然違う、みたいな方向性の違うことをしてしまうことのないように、という話でございます。

緊張感がある状態が続きますね。そんな中でも舵取りは間違えないようにしたいものです。何度でも繰り返しますが、木を見て森を見ず、はダメですよ。

とりあえず今日はこんな感じで。

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posted by ジョン太郎 at 23:47| Comment(2) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
なかなか終わりが見えてきませんね。
どうせなら株価も沈みっぱなしであれば安く多く買える楽しみもあるんですが、どこも中途半端に上がってしまって。。。

私なりの見通しみたいなものがないわけではないですが、まぁしょせん素人考え。
今、有る意味人類史上はじめての壮大な実験(?)が行われているわけで、この後、いったいどんな副作用が待っていることやら。。。

リスクを避けたくても何が安全なのか、すら分からないですから。。。
株も債券も、円もドルもユーロも元も。
唯一、安全資産ぽいのは金とかかもしれませんが、今の水準から買いに行くのが「安全」とはとても思えませんし。。。

ヨーロッパはダメダメだけどヨーロッパの株はむしろユーロ安が追い風になる可能性もある?
新興国経済は伸びそうだけど、その成長を取り込むために投資すべきは新興国株?それともそこで稼いでいる先進国企業株?

分からないことばっかりです。

いずれにせよ、投資家として、非常に貴重な経験になることは間違いないかな、と思ってます。

大切なのはこの貴重な経験を次に生かせなくなること、つまり過剰なリスクをとって致命傷を負うことのないように、という一点に尽きるのかな、とも。

とりあえずジョン太郎さんの言うとおり、まだまだ本当の意味の回復も明るい兆しもはるか先、という、それだけは間違いないんでしょうね。
Posted by くあむ at 2010年12月18日 12:46
くあむさんへ
こんにちは!コメントありがとうございました。悩みどころですねー。

でも、投資家のパフォーマンスに差が出やすい時期であることに間違いはないと思うので、一生懸命悩む価値はある時期だと思いますよ!

これからもよろしくお願いします。
Posted by ジョン太郎 at 2010年12月19日 18:00
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