2006年04月02日

高額分配投信と分配金

最近、多額の分配金を出す投信が増えているそうです。ちょっと前の日経金融新聞に出てましたが、この1年間に1,000円以上分配したファンド120本あまりもあるそうです。上位ファンドは、当初元本1万円あたりで、3,000円から7,000円の分配金を出しています。また、最近の傾向では、高額分配をした後に、資金流入が急増するそうです。これには2つの大きな原因が考えられるのですが・・・
まず1つは、「多額の分配金が出るファンド=儲かるファンド/いいファンド」と考える人多いということ。もう1つは、「基準価額が15,000円のファンド=もう上がりすぎてしまっている割高なファンド/基準価額が10,000円のファンド=まだ上がっていない割安なファンド」と考える人が多いということ。

前者について。

【多額の分配金が出るファンド=儲かるファンド/いいファンド】

これは間違いです。

資産を増やしてく人にとっては、むしろ、【分配金を出さないファンド=いいファンド】と言えます。後述しますが、分配金を受け取ると税金が発生して、資産運用の効率が落ち、資産の増えていくスピードが落ちるからです。私は毎月分配型ファンドは決して買いません。なので、「おっ!このファンドいいなぁ。ほしいかも。」って思ってよく見たら「毎月分配型」の文字がある・・・ガックリです。_| ̄|○ 頼むから分配金ほしい人は毎月解約してくれ・・・って思います。分配金出さないように作っておいて、ほしい人は毎月解約してくれればいいのに・・・そりゃあ運用する側にとっては、毎月どのくらいの解約があるかわからなくて、現金をどの程度確保しておいたらいいかわからないと運用はしにくいし、自分たちで分かってて計画的に分配金出す仕組みのほうが運用する側にとっては楽なんでしょうけど・・・

投資してる側からすれば、毎月分配金受け取っても毎月解約しても一緒ですよ。仮に毎月50円の分配金が出るファンドがあるとしましょう。このファンドがもし1年間分配金を出さなかったら基準価額は50円×12ヶ月で600円増えて、10,600円になります。資産は毎月分配金を出す分で50円ずつ増えていっているわけですから、毎月50円分ずつ解約していったら解約金合計は600円で、残っているファンドは10,000円分・・・一緒です。かかってくる税金も、どちらも10%で同じです。

同じ時期に基準価額10,000円でスタートした2本のファンドがあって、今日現在でどちらも15,000円になっていたとしましょう。Aファンドは分配金を出さない、Bファンドは5,000円の分配金を出す。Aファンドを買っていた私は何事も無くほったらかし。Bファンドを買っていたヴィヴィ子は5,000円の分配金を受け取り、10%の税金が引かれた4,500円が自動的に普通預金に振り込まれて、ほったらかし。で、更に1年後、市場が40%上昇し、どちらのファンドも市場を上回る50%のリターンを出したとしましょう。私の持っているAファンドは15,000円×1.5=22,500円まで増えました。一方ヴィヴィ子の持ってるBファンドは10,000円×1.5=15,000円で、手元の普通預金が金利0.001%で4500円×1.00001=4500.45円・・・合計しても20,000円に届かないですね。これが分配金が出ることの最大のデメリットです。

10,000円で5,000円の分配金って、ずいぶんスゴイね・・・現実的にはないんじゃないの?って思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。2005年の3月末からこないだの3月末までの1年間で、日経平均は46.20%上昇しました。2005年の3月末に10,000円でインデックス運用を開始したら、基準価額は14,620円くらいになってます。3年前の2003年の3月末からだと113.98%上昇してますから、3年前にスタートしてれば基準価額は21,398円くらいまで上がってます。5,000円とか10,000円の分配金出すのは可能です。
(日経平均ってなにさ?って人はこちら。http://jovivi.seesaa.net/article/11835214.html
(インデックス運用ってなにさ?って人はこちら。http://jovivi.seesaa.net/article/12152532.html

次に後者について。

【基準価額が15,000円のファンド=もう上がりすぎてしまっている割高なファンド/基準価額が10,000円のファンド=まだ上がっていない割安なファンド】
これも間違いです。

基準価額は割安・割高を示さないということは以前説明しました。昔、1口1万円でスタートした2本のファンドがあって、どっちも同じような運用をすることになってて、今日のそれぞれの基準価額が8,000円と20,000円だったとしましょう。今日購入するなら、どっちがおトクですか?1万円でスタートしたのに、今8,000円になってるやつが、安くなってるからおトク?1万円からスタートして、既に20,000円になっちゃってるファンドはもう高くて買えない?上がり過ぎちゃってる?答えはこちらで(「投信を選ぶチェックポイント(1)【純資産総額と基準価額】」http://jovivi.seesaa.net/article/13324376.html)。

基準価額が17,000円だと割高な気がして、買うのを控える人が多いから、6,000円の分配金を出して、基準価額を11,000円にする。そうすると、割安と思って買ってくれる人がいっぱいいるし、一方で、過去に6,000円もの分配金を出した実績があります!って言ってスゴイファンドだとアピールすることができる・・・という考えで、多額の分配金を出すファンドが増えているんでしょう。実際、そういうファンドに人気が出て、資金が集まってるんだしいいじゃないってことなのかもしれませんが・・・ちょっとどうなのよ?って感じです。

別に害がないならいいんですが、分配金を出すことの最大のデメリットは、税金です。更につけ加えるなら、多くの人が受け取った分配金をほとんど金利の付かない普通預金のほったらかして貯めていってしまうということもデメリットです。この2つがあいまって、資産の増えていくスピードがものすごく落ちます。毎月分配型ファンドのようにしょっちゅう分配金を出すファンドは、資産を増やすのに向いていないということは、ここで説明しました。(「毎月分配型ファンドって?グロソブって?(その2)」http://jovivi.seesaa.net/article/13159854.html) 何度でも言いますが、毎月分配型ファンドは、資産を増やすことが目的の人には向いてません。

高額分配ファンドもちょっと考えものです。


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posted by ジョン太郎 at 09:40| Comment(1) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毎回楽しみに拝見してます。おすすめの投資信託はありますか?毎月1万くらいで積み立てで!
Posted by RSTS at 2006年04月03日 11:33
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