2010年06月13日

素晴しい個人向けの運用商品が登場するか

今日はそんな話を。

だいぶ更新間隔があいてしまいました・・・すみません。
ついにジョン太郎、ここにきて飽きたか!?
ブログ更新断念か!?
そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが・・・

まだ続けますよ!

ちょっと忙しくって更新しなきゃ更新しなきゃと思いつつ、そう思うのが更に重荷になりつつ・・・でも続けますよ!

それでも毎日このブログを見に来てくださっている方がいるんですし、そういう方には本当に申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。でも、そういう方がいらっしゃるからこそ、しんどくなっても続けていこう、なんとか時間を見つけて更新しよう、と思います。応援してくださっている皆さん、本当にありがとうございます。なんとか続けていきたいと思ってますので、暖かく見守っていただければ大変嬉しいです。



ここんところの市場のほうはあんまり変化なし。
更新してない間も特に変わらず。

もちろん、良いニュースに反応して好転したり、悪いニュースに反応して下がったり、を繰り返してますが、ここんとこの過去何回かの記事で繰り返しご説明したように、「構造的に変わらない限りこの調子」というのは変わりません。で、構造的な変化は全くなし。

スペインの銀行が欧州の銀行間取引市場での資金調達が困難な状況に陥っていて、大手金融機関だけがなんとかギリギリ自力で資金を調達できているレベル、という報道もありました。また、その報道の中ではスペインの銀行幹部が「大手銀行だけはなんとか資金を調達できているが、それもドイツなどの国債を担保としており、スペインの国債は担保として受け入れられていない」と語ったとのこと。

うん。全然ヤバイですね。
更新してない期間中に何度か上げ相場もありましたが、構造的には何も好転してません。

アメリカの銀行破綻件数も今年分が81行まで伸びてきてます。
これまでの数字はこちら。
http://jovivi.seesaa.net/article/143519624.html




ところで、今日の本題、おもしろいものを見つけました。
http://www.retirement.fidelity.co.jp/pdf/report201005divided.pdf

フィデリティ退職・投資教育研究所というところが出したレポートで、タイトルは「3つの非合理な投資行動 – 分配型投資信託保有者3,000人アンケート」というもの。この内容が凄まじくって、にわかには信じられないくらい。ご興味ある方は是非レポートを読んでいただきたいですが(ご気分を害されたり、絶望感を味わうことになるかもしれません。覚悟の上お読みくだしさい。)、その中からいくつかご紹介させていただきます。調査はウェブアンケート(つまりインターネットを使える人で、インターネットを使えない人は含まれていない・・・のにこの結果。)で行われ、対象は40-79歳の男女で回答数は3,340人。年齢別構成比は40代男性が12.2%、50代男性が19.3%、60歳以上男性が29.3%、40代女性が10.6%、50代女性が18.2%、60歳以上女性が10.5%。保有資産分布では5,000万円以上が17.9%、3,000万円〜5,000万円が17.7%、2,000万円〜3,000万円が16.5%、1,000万円〜2,000万円が21.5%、1,000万円以下が26.2%。


・購入の際に選んだ決め手になったもの上位3位までは「基準価額に対する分配金の大きさ(分配金利回り)」、「1回あたりの分配金の大きさ」、「分配金額の安定性」の順。

・64%の人が「今受け取っている分配金の1.5倍ほしい」と回答、2倍以上ほしいという人も合わせると63.8%。

・でも、次に買う投信はどういうファンドがいいかを聞くと、ダウンサイドリスクが少ないものや運用面でのリスクが小さいものと答えた人が86%。

・51.8%の人が分配型ファンドの投資目的を「将来の資産を増やすため」と回答。40代では男性74.1%、女性59.8%、の人がその回答。

・52.8%の人が分配金の使い道を「将来のための貯金」と回答。40代では男性66.5%、女性66.3%、の人がその回答。

・年1回12,000円分配するファンド、毎月1,000円を分配するファンド、分配金は出ないが値上がりが期待できるファンド、ではどれがいいかとの問いに22%の人が年1回12,000円分配、36%の人が毎月1,000円分配、34%の人が無分配、を選択。(わからない、が9%)

・さらに、年1回12,000円分配するファンド、毎月900円を分配するファンド、分配金は出ないが値上がりが期待できるファンド、ではどれがいいかとの問いに変更しても、25%の人が毎月900円分配のファンドを選んだ(毎月900円では年間12,000円に満たないのに)



・・・ガックリですよね・・・暗ーい気持ちになります。

突っ込みどころ満載ですが、全部突っ込む気にもなれません。

中でも、分配型ファンドを持ってる人のうち、半分以上の人が投資目的を「将来の資産を増やすため」で分配金の使い道が「将来のための貯金」って・・・しかも40代の人のほうがその傾向が強いって・・・

これ読むだけで胸が暗黒で満たされていく感じがします。



このブログで何度もお話していますが、投信の分配金というのはただの「自動解約」で、自分の投信を解約して現金を受け取っているに過ぎません。
ですから、毎月分配型ファンドは「毎月自動解約型ファンド」という意味で、毎月自動的に一定額が解約されて現金を受け取るというだけのことです。その毎月分配が「良い/悪い」「損だ/得だ」ってのはどうでもいいことで、毎月解約しようがしまいが、それは個人の考え方とお金の事情の問題なので好きにしたらいいと思います。

その辺の話はここに詳しくまとめてありますので、投信の分配金が自動解約だという意味がわからない方は是非御一読ください。
http://jovivi.seesaa.net/article/115286658.html



100万円分の投信を買った、けど毎月1万円ずつ解約して使っちゃってる。

そうですか。って話で、これは損/得、良い/悪い、を言ってもしょうがないです。



でもね、「将来の資産を増やすため」に毎月分配型ファンドを買うのは間違ってます。
受け取った分配金の使い道が「将来のための貯金」というのは矛盾し過ぎてます。

基準価額が1万円で50円分配のファンドがあって、これを100万円分買おうと3万円の手数料を足して103万円払って、毎月5千円の分配金を受け取る。その5千円を将来のために貯金って・・・最初の分配金が出た段階で、103万円の現金だったのが、99万5千円分の投資信託と5千円の現金に変わるだけなのに。で、翌月には99万円の投資信託と1万円の現金になり・・・最終的には100万円の現金に?で、それが貯金だと?

それでまた、元は103万円だったのが100万円になってしまったその100万円の「貯金」から、3万円の手数料を払って毎月分配型ファンドを買って、今度は毎月100円が出るファンドにするぞ!って言って100万円を97万円の投資信託に変えて、最初の分配金が出た日に96万円の投資信託と1万円の現金にすると。

ヘタしたら投資した翌日5千円の分配金が出るなんてパターンもあるし、中には「その月の分配金がもらえるように」「申し込んだ月の分配金ももらうために間に合うように」買う人もいるらしいです。申し込んだ翌日に現金で返されちゃう5千円分の手数料3%払うのもったいないなって思わないんでしょうかね。

100万円運用してもらうのに3万円余計に払う必要があって、申し込んだ翌日にはそのうちの5千円とか1万円が「この分はもう運用しません、残った分だけ運用しときます」と言われて返されちゃって、毎月1万円ずつとか返されちゃうファンドがあったとして、「将来の資産を増やすために」買うのってアリですかね?ないでしょう!それどころか、「できれば毎月5千円じゃなく、毎月1万円ずつ戻してほしいなぁ。世の中には1万5千円とか2万円ずつ戻してくれるファンドもあるくらいなのに。」なんてね。100万円運用してくださいって頼んだら毎月2万円ずつ差し戻されて1年後には24万円戻ってきちゃって残りの76万円分しか運用してもらえないってのに、最初に100万円に対して何%の手数料が必要・・・

もう何がなんだか意味がわかんないですよね。
これが「毎月50円分配より、100円がいいなぁ、中には毎月150円とか200円の分配金がもらえるファンドもあるくらいだし。」という話と同じ内容です。

基準価額がメチャクチャ下がって3,000円とかになって、それでも中身の資産の利回りなんか無視して分配金をいっぱい出し続けて、年間の分配金が20%にもなるファンドが売れまくる現状を見れば、フィデリティのアンケートの結果は、さもありなんという感じです。手数料を払って運用を任せても1年後には20%が返還されちゃうファンドが、こんなにいっぱい分配金をくれるファンド、ありがたやありがたや、って売れちゃう。



残念ながら、これが日本の個人投資家の現在のレベルです。
もちろん、個別の、個々人の、ケースは別で、市場全体としてのレベル、という話ですが。



で、今回の記事のタイトルの

素晴しい個人向けの運用商品が登場するか?



これじゃ無理っしょ。

出てもたいして売れないだろうし、運用しててもすぐ償還されちゃうでしょ。

分配金額や分配金利回りでファンドが選ばれているうちは無理っしょ。

良いファンドが出てきて、日本に良い金融商品が日本に揃うには、それを選ぶ投資家がいないと無理です。
賢い消費者のおかげで、良心的なお店が登場して存続していくのと同様です。

この国に優れた金融商品が出てきて、そういうちゃんとした商品がちゃんと存続していけるように、日本の個人投資家はもっともっと賢くならないといけません。全体としてね。このブログがその一助になれればなぁと心から思いますし、そのためにも続けていかなきゃなぁと思う次第です。



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posted by ジョン太郎 at 15:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、ご無沙汰してます。

残念ながら、これが日本の現状なんでしょうね。
でも一方で、状況はどんどん改善されてる部分もある気もします。

住信STAMシリーズとかeMAXISとか、低コストのインデックス投信が登場したり、1680・1681ETFが上場したり、VTやVWOを日本の証券会社経由で購入できるようになったり、等、ここ数年、日本国内からの投資環境は劇的に改善されてきているように思います。
また、分配金の意味、信託報酬はじめ手数料の意味、などなど理解している層は着実に増えてきているように感じます。

もっとあんな商品がほしい、こんなサービスがほしい、ってのは数え切れないくらいにありますが、個人的には、これからもどんどん投資環境は改善され、より優れた商品が購入できるようになり続けると楽観してます。
Posted by くあむ。 at 2010年06月14日 09:48
こんばんは、お久しぶりです。
お忙しい中でのブログの更新ありがとうございます。

投信の分配金と株の配当金を同じように考えている方も多いような気がします。

銀行などもそういった説明はしませんし、分配が多い方が良い投信というイメージで売り込んできますし、証券会社でも、分配が多い方にスイッチしたらどうかと言われます。

この前、REITの話を書かれていましたが、ちょうど、REITを2つほど勧められた日で、書かれた通りのセールストークだったので思わず笑ってしまいました。(^^)

今、EUの不安定さで憂鬱ですが、もっと憂鬱なのは日本の財政赤字です。
一体、この国はどこへ行くのでしょう?

それでも、今日というより昨日ですが、はやぶさは帰還したし、サッカーでも日本が勝ったし、結構良いこともありますね!(^^)!

ではでは・・・お仕事もブログも頑張ってくださいね。





Posted by oka at 2010年06月15日 03:02
時々ブログ拝見しています。
毎月分配の蛸足錯誤分配を理解できない人間の
多いこと。
実はワタシのオヤジもそうなんです。
かなり聡明なオヤジだと思ってはいるんですが
説明してもなんとなくしか理解できないようです。
配当と分配が紛らわしいのとあえて紛らわしく振舞う証券業界(特に販売証券会社)によって問題の助長がなされている気がしてなりません。
とはいえ、ワタシも毎月分配型をいくつか所有しております。
買いたい投資信託のジャンルが毎月分配型設定ばかりなのです。分配再投資は課税後手数料無しで
再投資されますので善後策として再投資コースを選んでますが、税金分も信託遺留分もモッタイナイ!!!
Posted by 張井帆津太 at 2010年06月18日 08:02
遅くなりすぎちゃって今さらって感じもするんですが、お返事したい気持ちはあるんですよってことでお返事です。コメントをくださった皆さん本当にありがとうございます。

くあむさんへ、
こんにちは。ご無沙汰しております。
コメントありがとうございます。

おっしゃる通り少しずつ改善してるのかもしれませんね。
それでもまだまだという気持ちが私は強すぎるのかもしれません。
もっとちゃんとしたファンドがでてきてほしい、もっとちゃんとした商品が売れるようになってほしい、しょうもないファンドではなくきちんとしたファンドにお金が集まるようになってほしい、と心から願っています。
でも、くあむさんのように考えるほうがずっと前向きでいいと思います。
コメント拝見してハッとさせられました。
ありがとうございました。

今後もよろしくお願いいたします。



okaさんへ
こんにちは。ご無沙汰しております。
コメントありがとうございました。

okaさんも前向きで結構なことです。
証券会社や銀行などの販売会社の販売方法にももちろん問題があるでしょうね。

でも、そんなセールストークをしたら鼻で笑われる、アホだと思われる、というくらい投資家が賢くなれば彼らもそういう説明はしなくなるはずです。やっぱりそういうセールストークが通用しないように、投資家が賢くなっていくことが一番だと思います。
そのためにこのブログが少しでも貢献できればいいなと思っています。

これからもよろしくお願いします。



張井帆津太さんへ

こんにちは。はじめまして!
コメントありがとうございました。
せっかくコメントいただいたのにお返事が遅くなって本当にすみません。

買いたい投資信託のジャンルが毎月分配型設定ばかり、というのはよく聞きますね。
そういう状態を生んでしまっているのはやっぱり、投資信託の分配金が誤解されていることと、そういう状況のほうが都合がいいやと思って放置している人たちがいることが、原因だと思います。投資家が賢くなって、分配金の性格をちゃんと理解するようになることが重要だと思います。

これからもどうぞよろしくお願い致します。


ジョン太郎
Posted by ジョン太郎 at 2010年07月10日 14:34
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