2010年02月20日

FFレートと公定歩合

米FRBが今週、公定歩合の引き上げを行いました。FFレートを引き上げたわけじゃありません。



FFレートと公定歩合の違いってわかりますか?

このブログでも昔解説したことがあると思うんですが、せっかくですから改めて。

公定歩合というのは中央銀行が市中の銀行にお金を貸し出す時の金利です。日本の公定歩合は2006年から名称変更になり、現在は「基準割引率および基準貸付利率」と言いますが、呼び名は変わっても内容は同じ、中央銀行である日本銀行が市中の銀行にお金を貸し出す時の金利です。アメリカの公定歩合も同じ。これは「決めるもの」ですから「変更」をしない限り変動しません。実務的には普段はあんまり機能しません。中央銀行が市中の銀行にお金を貸さないといけないような場面だけですからね。まぁ今は「普段」じゃないというのはご推察の通りです。

一方で、アメリカの場合、FRS(連邦準備制度)に入っている銀行はFRB(連邦準備制度理事会)に、各行の預金残高に応じて一定の金額を準備預金として預けることになっています。この準備金がFF(Federal Fund)です。この準備金、各銀行がFRBに預けないといけないお金であるFFが足りない時に、そのお金を銀行同士で融通し合う市場がFF市場です。で、そのFF市場で銀行同士がお金を融通し合うときの金利がFFレート。日本だとコール市場です。

今の日本やアメリカは、中央銀行がこうした銀行間でお金を融通し合う市場(アメリカならFF市場、日本ならコール市場)に介入して、ここの金利をいじることで金利をコントロールしています。ここでの金利をこのくらいにしたいという水準が「政策金利」です。つまり、アメリカの公定歩合や日本の「基準割引率および基準貸付利率」は政策金利ではありません。先ほど公定歩合は「決めるもの」ですから「変更」をしない限り変動しないと申し上げましたが、FF市場のFFレートやコール市場のコールレートというのは刻々と変化していきます。融通し合う時に決定される金利は市場原理にしたがって需給で決まりますから。

ただ、そこでのレートを日本であれば日本銀行が、アメリカだとFRBが「0.25%にします。」「25bps上げて0.5%にします。」とかって具合に決めて、コール市場やFF市場での取引レートがその決めた金利になるように介入します。この数字になるように介入しますよってのが「政策金利」であり、いわばターゲット金利、目標金利、ということになります。この数字の近辺で実際の取引が行われますが実際のコールレートやFFレートは微妙にその前後で変動します。個々の取引で微妙に変動はするものの、その数字に近づけようと市場に参加している中央銀行が必死に介入しますんで、だいたいその辺になるというわけです。

通常「利上げ」「利下げ」と言われるのは、政策金利である「米FFレート」「日本の無担保コール翌日物金利」の誘導目標金利の変更のことです。今回アメリカで変更されたのはFFレートではなく、公定歩合。



「異常な状態」の中で物凄く安い金利で中央銀行が市中の銀行にじゃんじゃんお金を貸せるようにしといた、それを通常状態に戻していくのと、FFレートをいじって利上げするというのは意味合いが違います。今回のはあくまでも公定歩合の引き上げ。

今後景気が回復していけば、異常な低金利状態にある各国が利上げをしていくのはみんなわかっていることで、それがいつなんだというのがみんなの気になるところ。今回の公定歩合引き上げで、その後すぐにFFレート引き上げか?それを期待してドル買いか?景気回復が力強いとは言えない状態での利上げで企業収益を圧迫か?ドルキャリーの手仕舞いが進むか?などなどいろんな話が出てますが、もともとみんな「進む方向」はわかっていて、「いつ」そっちの方向に向かうのかがわかんなくて気になっているところに、「いつ」についていろんな想起をさせる材料が出たというだけなんだと思います。

でも、公定歩合の引き上げの意味は先ほどご説明した通りですから、今年いっぱいFFレートの引き上げが行われなくて来年以降になっても全然不思議じゃないです。もちろん一部の人の憶測通り、すぐにFFレート引き上げということになるのかもしれないけれど、今回の公定歩合引き上げがFFレート利上げの前兆だとは言い切れないんじゃないかなと思います。それはそれ。これはこれ。

ただ、正しくはこうであってというのに従って市場は動くのではなく、市場はそこに参加している人たちの理解や考えや心境を反映して動きますから、みんなが「公定歩合引き上げ」⇒「FFレートもすぐに引き上げだろう」⇒「間もなく利上げされてドル高だろう」⇒「でも景気回復腰折れで株安だろう」なんて考えるとドル高・株安が進行したりします。困ったもんですな。でも、どうしようもないですからね。そういうのに振り回されないようにする、のが一番なんじゃないかなと。



来週から暖かくなり、いよいよ春の足音が、らしいですが、春と言えば・・・

私は桜です。

桜大好きなんですよね。

もう今から楽しみで楽しみで・・・

そしてもうひとつ、待ちに待った野球シーズンの始まり。

野球がない冬の間はどうしようもないです。

春は、大好きな野球シーズンの始まりと桜という2つの大きな楽しみをいっぺんに届けてくれる大好きな季節で、いよいよ春かというこの時期は私にとって1年で最もワクワクする季節です。



ギリシャにとっては・・・正念場かな・・・この春ギリシャは大量の国債償還を迎えます。その額200億ユーロ。国債は国の借金ですから、借金の返済日である償還日が来たら、どっかから調達してきてお金を用意して、キッチリ耳を揃えて返さなくてはなりません。IMFって線は一旦消えてますから、身内に頼るんでしょうけど、貸せるのはドイツくらい?ドイツも資金的には貸せるかもしれないけど、政治的・社会的には貸すの厳しいでしょうな。というわけでギリシャやEU各国にとっては頭の痛い春でしょう。ギリシャは今年530億ユーロの資金手当てが必要でこれまでに調達できたのは130億ユーロ。間もなく10年国債を発行して調達予定ですが、一体なんぼの金利を出せば貸してくれるのか・・・ちなみに先月80億ユーロを調達した5年国債の入札は6.1%でした。



・・・せっかく桜と野球シーズン開幕で明るくワクワクな感じの話になってたのに・・・どよーん。

思いつきで書かずにちゃんと構成考えて書かないとこういうことになるんでしょうな・・・
スンマセーン。


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posted by ジョン太郎 at 12:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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