2009年12月12日

ドバイの次はギリシャでございました

というわけで今週はギリシャな1週間。


今週、格付会社のフィッチ社がギリシャをA−からBBB+に格下げしました。さらに、今後の見通しをネガティブに据え置き。見通しがネガティブというのは、「近いうちに格下げになる可能性があるかもしれない」という意味なので(反対はポジティブで格上げの可能性あり、どっちでもない時はステーブル)、よくあるパターンは、
@見通しがステーブルやポジティブからネガティブに変更される
A格下げ
B格下げと同時に見通しがネガティブからステーブルに戻されて
もう一段の格下げの可能性はそんなに高くないというメッセージになる

こんな感じが多いんですが、今回は格下げして、さらにネガティブに据え置きなので、更にもう一段格下げになる可能性がありますよという意味です。もちろん、もう一段の格下げの可能性が低くなれば見通しがネガティブからステーブルに戻されます。

前日にS&Pがまず見通しをネガティブに引き下げてて、そこにフィッチが格下げ、という具合にトントーンといったことと、ドバイショックの後だったことが影響を大きくしたような感はありました。ギリシャの株も債券もメチャクチャ下がりましたしね。ギリシャ国債なんか、ストーンみたいな感じ。この1ヶ月かそこらで10%くらい国債価格が下がってます。株じゃないですよ?国債ですよ?国債の価格が10%下がるって物凄いことですよ。

もともとギリシャの国債は利回りが高くて、同じ通貨ユーロを使用するドイツやフランスの国債よりも利回りが高かったわけですが、この利回りが高いってのは信用分の上乗せに他ならないわけで、「ドイツやフランスに比べると危ないだろうからこのくらいの上乗せがないと」って値段で取引されていたものです。ところが「同じユーロ建てなのに利回りが高くて有利」と考える人がいるんですね。「ノー・フリー・ランチ」とか「ハイリスク・ハイリターン」って言葉を知らない人たちですね。ただで利回りが高くなるはずがないのに、「何の見返りに高利回りなのか」「これとこれの利回りの差は何のリスクをとることによって得ているものなのか」というのを考えること無しに投資する方がたくさんいらっしゃるんですね。日本の個人投資家も全く同じことが言えるわけですが。

見合いのリスクも考えずにただ利回りだけを比べて、ただ利回りが高いほうが有利。ドイツ国債が3%ちょっとなのに、同じユーロ建ての国債で5%ちょっともらえるギリシャの国債のほうが有利!みたいな、ね。投資信託の中にも、分配金の高いファンドだけがひたすら売れ筋になるため、一生懸命分配金を出そうとこういったものにどんどん突っ込んでいってましたから、ギリシャ国債を持っていた先進国債券ファンドは結構な数にのぼるはずです。もちろん償還まで持ちきれば額面で返ってきますが、投資信託の基準価額は債券の時価を基に計算されますから、その基準価額で解約をする人は償還前に債券を売るのと同じです。そもそも額面以上のプレミアムで買ってたりするので、満期まで保有したからと言ってキャピタルロスが出ないというわけではないですけれども。

ともかく、リスクを無視して利回りだけを比較してギリシャ国債を買っていた人がいた。直接的にも、投資信託を通じたりするなどして間接的にも。アイスランドの件で全く懲りずに。アイスランドの教訓が全く生きずに。で、おんなじパターンと。国債があっという間に10%も下落。そろそろ学習できないもんかと。

で、次のギリシャはどこだ、という話。私も本業のほうで質問されまくってます。聞いてくる人たちも金融の世界で生きているんだから、債務残高を見るなり、財政収支見るなり、したらいいんですが、何より、「自分のところで持っているもので利回りが高いものはどれか」「その利回りはなぜ高いのか」を考えるのが手っ取り早いんじゃないかって私はアドバイスしてます。「ノー・フリー・ランチ」と「ハイリスク・ハイリターン」です。「なんで利回りが高いのか」を考えればいいだけのはず。みなさんも、お持ちのものの利回りを比べてみて、「なぜ高いのか」を考えたり、買ったところに聞いてみてはいかがでしょうか。

ハイ・イールド債、高利回り債、高分配、高利回り、そういう言葉が入ってるものが人気らしいですからね。



ノー・フリーランチ

ハイリスク/ハイリターン

ローリスク/ローリターン



投資の世界のゲームに参加する以上、ゲームの大原則・大前提・ルールをお忘れなく。


今日はこんな感じで。


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posted by ジョン太郎 at 10:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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