2006年02月15日

投信を選ぶチェックポイント(1)【純資産総額と基準価額】

投資ってそんなもんかフーン・・・な感じになってきましたでしょうか?たまに目次(http://jovivi.seesaa.net/article/12473884.html)を使って前の記事も読み直してみてください。更新がたまってきたら、目次は新しいものをアップしていきます。さて、今回から何回かに分けて、投資信託を選ぶ際に必要な最低限のチェックポイントを説明します。投信の仕組みについてとかは既に説明済みです。昔のも読んでみたいって方は是非目次(http://jovivi.seesaa.net/article/12473884.html)を利用してみてください。また、運用の仕方や投資する国や投資する資産の違いによる区別の仕方については、「投資信託の種類」で5回にわたって解説しました。

一応、目次から抜粋しておきますね。

(2006年01月15日) 投資信託の種類(契約型と会社型、基準価額)
http://jovivi.seesaa.net/article/11725904.html

(2006年01月17日) 投資信託の種類(その2)
http://jovivi.seesaa.net/article/11789823.html
前回の続きで、投信の種類をもうちょっとご説明。「追加型」と「単位型」、「公社債投信」と「株式投信」

(2006年01月21日) 投資信託の種類(その3)
http://jovivi.seesaa.net/article/12008775.html
投資信託の種類のその3です。今回は「投資する国」「投資する資産」で区別できるようになりましょう。

(2006年01月23日) 投資信託の種類(その4)
http://jovivi.seesaa.net/article/12152532.html
投資信託の種類、その4です。投資スタイルによるファンドの違い。主に株の運用スタイルについて。大型株投資と小型株投資、グロース投資とバリュー投資、インデックス運用とアクティブ運用、の違いについて。

(2006年01月27日) 投資信託の種類(その5)
http://jovivi.seesaa.net/article/12335922.html
債券ファンドの種類ついてです。債券運用の種類や債券の基本的な用語などもご説明!


このブログは同じURLで携帯からも読めますし、電車の中とかコーヒー飲んでるときとかにでもちょろちょろっと読んでみてください。今回は基準価額と純資産総額についてです。基準価額については投資信託の種類の第1回でもちょっと説明しました(http://jovivi.seesaa.net/article/11725904.html)。でも、とても大事なことなのでちゃんとあの時書ききれなかったことも加えて解説しなおしますね。

【基準価額と純資産総額】

基準価額というのは、投資信託の1口あたりの値段です。また、同時に投資信託の運用成績を表すものでもあります。1口あたりの値段で書いてあったり、1万口あたりの値段で書いてあったりしますが、どっちでも同じです。あんまり気にする必要ありません。箱の中に入ってる現金がいくらなのか、持ってる株や債券はいくらの価値があるのか、を毎日時価評価して、受け取っている配当金などの収入も合わせて、ジッサイ今ファンドの中にいくらあるのよ?ってのを毎日計算します。全部で箱の中にいくら入っているのか、ってのが【純資産総額】です。今みんながもってる口数を合計して、ジッサイ何口あるのさ?って数、全口数で純資産総額を割ると、1口あたりの値段が出ます。これが【基準価額】です。1口あたり0.8935円・・・とかだとわかりにくかったりするので、1万倍して、1万口あたり8,935円です、なんて言ったりするんですね。

なんで基準価額が必要なのか、ってのを以前に説明しました。一応のっけときますね。

私ジョン太郎の1万円とあなたの1万円、ヴィヴィ子の1万円を箱に入れて、3万円で運用を始めました。あとでわけわかんなくなっちゃうので、この箱はちゃんと、1口1万円で3口からスタートと書いておきます。ヴィヴィ子が抜けたいって言ったら1口分だけのお金を返せばいいわけですしね。

運用会社は内田商事の株を2万円、小川食品の株を1万円で買うことにしました。で、数日後、内田商事の株はなんと4万円に!小川食品の株は2万円に!2つで6万円です。箱の中にあるものはこれだけ。【純資産総額】は6万円です。6万円÷3口で1口2万円になりました。これか【基準価額】。今ヴィヴィ子が抜けたら、ヴィヴィ子は1万円で1口買って、1口分の2万円を持って帰ることができるはずです。1口分で最初の1万円だけ返してあげると言ったら、ヴィヴィ子は泣きます。私とあなたしかいない状態で5万円あることになっちゃいますからね。ヴィヴィ子は2万円で解約させてあげないといけないわけです。

そこに原田さんがやってきました。「私のお金もその箱に入れて♪」と原田さんは言います。で、原田さんが4口目を買うわけですが、さて、原田さんは1口いくらで買えばいいでしょう?1万円で1口?冗談じゃありません。私とあなたのもってる2口は1口2万円の価値があるのです。1万円しか箱に入れてくれない人に1口あげるのはイヤです。だから、出入りする値段、基準価額が必要なのです。基準価額というのは、その日に箱に入る人が1口当たりいくら払って入ってくるか、その日に箱から出ていく人にいくら返すか、という1口あたりの値段です(実際には1万口あたりの値段で表示されるのがほとんど)。契約型の場合、3時まで運用会社が前日までのお金で一生懸命運用し、昨日いくらだったものがこんなに増えました、という計算をしておきます。一方で、昼間銀行やネットや証券会社で申し込んだ人は、今日は1口いくらで買えるのかはもちろんわからない状態で購入希望を出し、解約希望を出した人も1口いくら返してもらえるのか正確な金額はわからずに申し込みます。そして、その日の夜、今日の基準価額は1口いくらです!と発表され、翌朝の新聞に公表されます。

で、よく勘違されるポイントなんですが、昔、1口1万円でスタートした2本のファンドがあって、どっちも同じような運用をすることになってて、今日のそれぞれの基準価額が8,000円と20,000円だったとしましょう。今日購入するなら、どっちがおトクですか?1万円でスタートしたのに、今8,000円になってるやつが、安くなってるからおトク?1万円からスタートして、既に20,000円になっちゃってるファンドはもう高くて買えない?上がり過ぎちゃってる?

ブー。そんなことないです。どっちでも同じです。下の表を見てみてください。黒塗りの「市場」って列は日経平均かなんかだと思ってください。ファンドAは1998年に基準価額1万円で運用スタート、ファンドBは1999年に基準価額1万円で運用スタート、ファンドCは2000年に基準価額1万円で運用スタート、って感じですね。色のついたところが各年の1月1日の基準価額だとしましょう。その下の%の数字は、前の年から何%上がったか、です。わかりやすくするために、どのファンドもインデックス運用をするファンドってことにしましょう。

NAV.jpg

あなたは今、2000年の1月1日にいるとしましょう。ファンドA〜Cのどれを買うのがおトクですか?Aは12,500円になってて、Bは15,000円まで上がってます。Cは運用をスタートしたばかりなので、10,000円。あなたはどれを買いますか?わかんないからとりあえずA〜C全部買っておきましょうか。さて、あっという間に2001年になりました。市場は昨年の元旦の20,000円から大きく下落し、現在は14,000円です。ファンドA〜Cの基準価額も変わりました。Aは8,750円、Bは10,769円、Cは7,000円です。3本のファンドそれぞれの、下落した割合は?それぞれどのくらい下がりましたか?

そうですね。全部−30%です。さっき3つのファンドをそれぞれ100万円ずつ買っていたのであれば、どのファンドも70万円になっており、どのファンドを買っていても−30%でした。さて、2003年1月1日に来たあなたはファンドA〜Dのどれを買うべきですか?Aは5,000円、Dは10,000円です。全部買ってみてくださいw で、2006年を見てみる。Aは10,000円になっており、倍になってますね。Dも20,000円で倍になってます。さて、2006年にいるアナタ!ここ最近の相場上昇のおかげで基準価額が20,000円まで上がってきているファンドDと、まだまだ割安っぽく見える8,000円のファンドC、どっちを買うのがおトクですか?もうわかりますね。

基準価額が今いくらか、ってのは投信を選ぶ際の基準にはなりません。実際に基準価額がどう推移してきたのか、ってのは大事です。日本株に投資しているファンドで、日本株市場全体が上がったときに、ちゃんとファンドの基準価額も一緒に上がっているか、とかを見る必要はありますが、基準価額が1万円以下であるかどうか、今の基準価額がいくらか、というような基準価額の「水準」は投信を選ぶ際の基準にはなりません。基準価額は「水準」よりも、これまでどう動いてきたか、っていうこれまでの「推移」が大事。今いくらってのは大事じゃないです。

でも、純資産総額ってのは今いくらってのが大事。推移も大事です。純資産総額は投資信託を買う前に必ずチェックしましょう。私は100億円以上のファンドをオススメしたいです。できれば最低でも30億円はほしい。なんでかって、まず、ある程度のサイズがないと効率的な運用ができないからです。細かく解説するとキリがないのでこの説明は省きます。もう1つあるのが、早期償還のしにくさ、です。

ファンドってのは、運用会社の判断で早期償還をすることができます。早期償還というのは、運用会社が「長らく運用させていただいてきましたが、このファンドの運用はここでやめます。みなさんには現在の基準価額でお金をお返しします。」っていうものです。これはちゃんと認められている制度です。なぜなら、純資産総額が2万円しかない投資信託で、日本株の運用をしようとしたって、買える株は限られてますし、分散投資するのも難しいですし、ファンドに必要な監査の費用や弁護士費用や運用報告書などの作成費用がとても2万円ではまかなえないからです。こういうファンドは早期償還せざるを得ません。また、純資産総額が100億円を超えていると、世の中への影響も大きく、確率的にも異議申し立てをされる可能性が高くなってくるので、早期償還という判断はしにくくなると思います。異議申し立てというのは、受益者(ファンドに投資をしている人たち)が持っている権利で、そんなのイヤだ!ということができる権利です。まぁ・・・1人がイヤだ!と言ったところで他の全員がイヤじゃなければ・・・アレなんですが・・・そのへんはね・・・1人のわがままでみんなが迷惑するのは民主主義ではダメですよってことで。

とにかく純資産総額はよっぽど投資対象のマーケットが小さくて、ファンドがそのマーケットにしては大きすぎて、図体でかすぎて運用に困るぞ!ってほどでなければ、大きいに越したことはないです。なので、純資産総額は大きいかどうか、その水準がまず大事。

それだけでなくて、純資産総額はその推移もできればチェックしたいところです。300億円でスタートしたファンドの1口あたりの値段が倍になっていたとして、その間に純資産総額が300億円のままだったとしましょう。これは何を示すか。

すっごい解約されてるってことです。300億円でスタートして、1口あたりの値段が1万円から2万円になったのであれば、当然純資産総額は倍の600億円になってるはずです。ところが、純資産総額が300億円のままってことは、資金が減った、つまり購入した人より解約した人の方が多かった、たくさんの資産が流出していった、ことを示します。

★ファンドの運用がうまくいって、1口当たりの資産が増えたときは、購入する人がいなくて新しいお金が全く入ってこなくても、純資産総額は増えます。
★ファンドの運用がうまくいってなくて、1口当たりの資産が減ったときは、解約する人がいなくて資産が流出しなくっても、純資産総額は減ります。
★ファンドの運用が成績が全然変わってなくて、1口あたりの資産が増えていなくても、新しいお金が入ってくれば、純資産総額は増えます。
★ファンドの運用が成績が全然変わってなくて、1口あたりの資産が減っていなくても、解約する人がいて資金が流出すれば、純資産総額は減ります。

これも覚えておきたいですね。1,000億円あったファンドが鬼のように解約されて今50億円とかになってたら・・・やっぱりちょっと買いにくいです。ハイ。


↓ランキングです。ポチッと押して投票お願いします。

にほんブログ村 株ブログへ


posted by ジョン太郎 at 18:10| Comment(3) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして!
最近こちらのBlogにたどり着き毎日勉強させて頂いてます。
視点がとても共感出来ます!^^

古い記事に申し訳ないのですが・・・。

★ファンドの運用が成績が全然変わってなくて、1口あたりの資産が減っていなくても、解約する人がいて資金が流出すれば、純資産総額は増えます。

資金の流出→純資産総額は減少
だと私は思うのですが、増えるのは何故ですか?
考えたのですが、よくわからないのです・・・。
お時間のある時に解説お願いします!
Posted by karny at 2007年12月04日 20:33
karmyさん、
はじめまして。コメントありがとうございます!ご指摘の通り、間違いです!この後すぐに修正いたします。ご指摘ありがとうございました。
Posted by ジョン太郎 at 2007年12月04日 22:35
はじめまして。今日はじめてBlogを拝見しましたがすごく分かりやすく、ためになります。
基準価額の「もう高いから今は買わない、安いから今が買い時」という捉え方は誤りということは記事から理解したのですが、投資先が異なる商品(新興国株Aと先進国株B)でポートフォリオを組んでいた場合は、別々の推移で動くと思います。
この場合は、基準価額が下がっている商品の比重を多くして積み立てる考えは正しいのでしょうか?

かなり過去の記事についてのコメントで恐縮です。。
Posted by nodo at 2014年01月13日 01:37
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。