2006年02月10日

毎月分配型ファンドってどうなのよ?グロソブってどうなのよ

毎月分配型ファンド・・・流行ってますねぇ・・・一番有名なグローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)の名前は聞いたことある人多いんじゃないでしょうか。でも、私は決して買いませんし、うちのヨメも絶対に買いません。じゃあみんな何故買っているのかというと、利益実感があるからでしょうねぇ・・・今の毎月分配型ファンドの主流は、毎月30円から50円の分配金が出るタイプ。これは1万円あたりの金額なので、たとえば1000万円買った場合、毎月30,000円から50,000円の分配金がもらえる、って感じです。毎月おこづかいがもらえるから、勇気を出して始めてみて、ああ!うまくいってる!って実感をしやすい。しかも買っていきなりそれを味わえます。これは非常に大きな意味をもちますね。実際には税金が10%(平成20年までの減税措置なので平成20年からまた20%に戻ります)かかりますから、毎月27,000円から45,000円くらいのお金が入ってきます。毎月のゴルフ代にもなるし、毎月の分配金でおいしいものを食べに行ったり・・・年間だと税金引く前で360,000円から600,000円ですね。これはデカイ。郵便局やJAや銀行の大口定期でもせいぜい年間3000円が精一杯ですから、こりゃあすごいです。売れるのもわかります。どのくらい売れてるのかって、国内のファンドで最大規模です。箱の中のお金は5兆円を超えてます!でも、私は買いません。決して買いません。なぜか。を話す前に、まず毎月分配ファンドの仕組みを説明します。

毎月分配型のファンドは、ほとんどのファンドが債券で運用するタイプになっています。債券運用の種類はいろいろですが、債券の運用のタイプについては以前に説明しているので、リンク貼っときますから、あとでご覧になってみてください。
【債券ついてはこちら↓で説明してます】
http://jovivi.seesaa.net/article/12389773.html<株と債券の違い>
http://jovivi.seesaa.net/article/12664637.html<株と債券の違い(その2)>
【債券運用の種類ついてはこちら↓で説明してます】
http://jovivi.seesaa.net/article/12335922.html<投資信託の種類(その5)>

債券以外では、不動産ファンド(REIT)や好配当株なんかがありますね。債券ってのは借金の証書であって、借金に対する利子(クーポン)が定期的にもらえます(詳しくは上記リンクの記事に書いてあります)。毎月クーポンが入ってくるように、たとえば1月にクーポンもらえる債券、2月にクーポンもらえる債券、3月にクーポンもらえる債券、っていう風に揃えていけば毎月クーポンが入ってきます。これを分配金として出すのが一般的な仕組みです。不動産ファンドでも同じようなことができますね。毎月家賃が入ってくるわけですし。好配当株は主にエネルギーセクターの株とか電鉄系の株が多いです。東京電力とか東京ガスとか。これらの会社は、競争が少ないし景気の影響も受けにくいし、利益が読みやすいから、他の会社に比べると安定した配当を出しやすいんです。その代わり大きな成長もなかなか期待しにくいんですが・・・

とにかく、そういった毎月の配当やクーポンや家賃収入による不動産ファンドの配当、なんかを分配金として毎月出すのが毎月分配型ファンドの基本的な仕組みです。こっから先はわかりやすいように毎月分配型ファンドの主流である債券で運用するタイプで説明していきますね。

配当はいいとして、元本はどうなるのか。元本が今いくらかってのが基準価額というやつです。1口当たり、または1万口あたりの値段です。国内で設定されているファンドであれば日経新聞の朝刊やインターネットなどで見れます。実際に買ってみなくても、たまーに値段を見てみて比べてみると分かりますが、結構動きます。1000万円買って、毎月4000円もらえる、でも投資した1000万円は1050万円になってたり、950万円になってたり。そういうもんです。でも、950万円になってても、それは「今解約したら」って話で、元本割れしてるんだったら値段がプラスになってから解約したらいいだけの話です。逆にそのくらいの余裕のある資金じゃないと運用したらダメです。話をもどして、元本が何で動くのか。主に債券投資をしている国の金利動向と為替、それに中身の債券の発行体の信用リスクによって変化します。っていうと難しいですが、なんてことはないです。信用リスクは、たとえば1万円のうちの100円をジョン太郎商事の債券に投資しているときに、ジョン太郎商事の悪いニュースが流れたり、財務状態が悪化したりして、100円で買った債券が95円でしか売れなくなったとき。これは評価額が95円に下がりますから、1万円の元本が9995円になりますね。これはカンタン。続いて金利と為替、ですが、なんで為替リスクがあるの???円で投資して円で返ってくるのに???これ、勘違いしてる人多いんですが、今の毎月分配型ファンドのほとんどに為替リスクはつきものです。

なんでって、日本の債券に投資しても、毎月の分配金がたいして出せないから。海外に投資するしかないんですよ。債券ってのは以前説明した通り、借金の証書ですから、その利率は世の中の金利によって変わってきます。当然利率の低い国の債券の利率は利率の高い国の債券よりも利率が低くなります。たとえば、今の日本の債券で運用して、2%の利回り出すのは大変です。信用力のある大きな会社は、銀行が1%以下で貸してくれるから2%なんかの債券発行したりしません。でも、すごい運用チームを作って、仮に2%で運用できたとしましょう。次に問題なのが、投資信託には保有期間中に発生するコスト、信託報酬ってのがあります。投資信託のコストについては今度詳しく説明しますが、信託報酬ってのは保有期間中、毎日引かれていくコストで、年間0.5%から2.5%くらいです。債券型のファンドの場合1.5%から2%が多いと思います。2%の利回りから、1.5%を引くと残りは0.5%でこれを12ヶ月で割ると1ヶ月あたり約0.042%、1000万円投資して、毎月4,200円・・・奇跡的にこれができてもこの程度です・・・ところが、金利の高いアメリカなど外国の債券に投資をするとどうなるか。5%くらいの利回りが期待できるとすると、信託報酬1.5%として年間3.5%、1月あたり約0.29%・・・1000万円投資して、毎月29,000円です。ね、毎月30円くらいの分配になるでしょ?もうちょっと頑張っていろんなリスクとれば7%くらいのリターンが出て・・・って感じです。

日本は現在ゼロ金利状態にあり、みなさんの貯金の利息を見てもらったらわかるとおり、ほとんど金利のないような状態にある国です。ですから、毎月分配型ファンドのほとんど全てが、海外の金利の高い国の債券に投資をしています。するとどうなるか。たとえば1ドル120円の今、1,000万円をアメリカの債券で運用する毎月分配型ファンドに入れたとしましょう。そうすると、箱の中に入れられたあなたのお金はアメリカの債券を買うためにドルに換えられます。1ドル120円ですから、1,000万÷120で83,333ドル。これでアメリカの債券を買います。5%のクーポンの債券を買ったとして、年間4,166ドル。信託報酬1.5%を引いて4,102ドル。12で割って毎月341ドル。341ドルが1ドル120円で円に換えられて40,920円。税金10%引かれて36,828円。おお!すごいじゃん!今までほったらかしてた1,000万円を毎月分配型ファンドに入れたら1ヶ月3万7千円近くもらえた!しかも元本は83,333ドル×120円で円換算してみると1,000万円・・・減ってないし!いいじゃん!ところが、3ヵ月後、急に円高になりました。1ドル100です。さてどうなるでしょう。まず分配金341ドルが100円で円に換えられて34,100円。税金10%引かれて30,690円に下がりました。元本は83,333ドルを1ドル100で計算すると・・・8,333,333円・・・???170万近く損してるし!

実際に毎月分配型ファンドを買って、そのあとに急な円高になってびっくりした人は結構多いと思います。でもこういうものなんですよ。まぁ、円安になるの待ってればいいわけですが・・・1ドル130円くらいのときに投資はじめちゃうと大変ですよね・・・毎月分配型ファンドは為替に注意!これ、覚えておいてください。

で、ちょっと詳しい人は、為替ヘッジかけりゃいいのに!って思うでしょう。為替ヘッジってのは、ドルに換えたときにお金を払って保険みたいなものを買っておいて、買ったときと同じレートで円に戻せるようにしとくものです。あら便利!なんでそれ使わないの???世の中の毎月分配型ファンドのほとんどが、為替ヘッジを使わないタイプのファンドです。なぜか。ヘッジコストっていう保険料が高いからなんですよ。そんな便利な保険が安ければ誰だって使います。でもね、その保険料を決める一番大きな要素が金利差なんですよ。仮に金利2%の日本と金利5%のアメリカ、って状態だとしましょう。このときの為替ヘッジのコスト、わかりやすくいうと保険料は金利差の3%くらい・・・つまり5%の金利もらって3%の保険料はらって、差っ引くと日本の金利と同じになっちゃう。そういう風にできてるんですよ。だから、毎月分配型ファンドは為替ヘッジをかけません。なので、毎月分配型ファンドは為替の影響を大きく受けます。

信用リスクと為替の影響で元本変動するのはお分かりいただけましたか?あと金利。これは債券のとこ(http://jovivi.seesaa.net/article/12389773.html)でも説明しましたが、金利が上がると、債券の価格は下落します。世の中の金利が4%のときに100円で買ったジョン太郎商事の5%のクーポンの債券。ジョン太郎商事の商売は順調なのに、なぜか100円で売れません。なぜか。よく見たら世の中の金利が6%になってました。銀行に預けても6%の金利がもらえるのに、5%の金利しかもらえないジョン太郎商事の債券を100円で買う人はいないんです。覚えてくださいね。金利が上がると債券価格は下がる。

もう一度整理しますと、毎月分配型ファンドは、投資してる債券の信用力、投資している国の通貨と自分の持ってる通貨である円の為替、投資してる国の金利、の影響を受けます。どの影響が強いか、は中身の運用スタイルにもよってきます。

ファンドによって分配金が30円だったり50円だったり、なにが違うのかというと、大きく違うのは中身の運用の仕方の違いです。分配金が30円のものより50円のもののほうが大きなリスクをとっている、と思っていただいて大丈夫です。

なんで毎月分配型ファンドは毎月分配金を出せるのか、なんで為替の影響で元本が変動するのか、なんで金利の影響を受けるのか、が分かれば充分です。あとは、中身の運用のちがいを(http://jovivi.seesaa.net/article/12335922.html)ここ読んでみてフーンくらいに思っておくと、30円分配のファンドと50円分配のファンドの違いが分かってきます。世の中に山ほどある毎月分配型ファンドの中から自分に合った毎月分配型ファンドを選べるようになるといいですね。私は買いませんが・・・買わない理由はまた次回。


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posted by ジョン太郎 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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