来年2010年の世界の経済成長率見通しを7月の予測の2.5%から、今回3.1%に引き上げました。総額2兆ドルをコス各国の景気対策とアジア地域の需要で、戦後最大の景気後退期からの回復が見込まれています。実際、各国別の来年度の成長率を見ると、中国・インドなどアジアの成長国の成長率に比べ、日米欧の先進国に成長率はかなり低くなっており、先ほどの2点で「引き上げてもらって」この水準という感じです。
回復は見込まれているものの、その回復そのものは「過去の例と比べて弱いものにとどまる」としています。また、失業問題も、「かなり長期間にわたって継続する」との見方を示しました。米失業率は2010年の下期に10.1%を超える可能性が高いとしています。ユーロ圏の2010年の失業率は11.7に達し、中でもスペインは20.2%まで失業率が上昇するという予想になっています。
今年2009年の世界全体の経済成長率については7月の-1.4%から上方修正されてものの引き続きマイナス成長の-1.1%を予想。先進国が-3.4%と足を引っ張るのに対し、新興国は+1.7%成長が予想されています。
先進国では需給ギャップが埋まらない限り(モノを買いたい、よりも、モノを売りたい、のほうが多い供給過剰状態にあり、その差がギャップ)、インフレは低位にとどまる可能性が高いため、景気刺激策が長期にわたる可能性があるともしています。ただ、低金利によって再び大幅な価格上昇が発生しているものもあり、新たな資産バブルのリスクが高まっているとの見方を示しました。低金利と資金供給でお金が余って、そのお金が流れ込めば、流れ込んだお金が価格を押し上げて、「マネーフローによって押し上げられた」価格を見て、こりゃ凄いと後追いする人が出てきてそこに更にお金を突っ込み、押し上げられた価格で儲けた人を見てそれに続こうとする人が更にお金を突っ込みその人も更に後から入ってくる人のお金によって押し上げられた価格で儲かり・・・ストップしたところで最後の人がババを引くというスパイラルに入り、マネーフローで価格が上がっているだけのものにもっともらしい理屈をつける自称専門家の人とか専門家風の人がテレビや雑誌がいつの間にか「裏づけのある価格上昇」にしてたり、「私は以前から注目してた」なんて言ってみたりして、妙な信憑性を持たせてみたりして・・・というのはありがちなパターン。前にお話ししたマネートレインのお話の通り。
http://jovivi.seesaa.net/article/97769902.html
IMFもちゃんと警告してますからね。気をつけましょうね。IMFはその他のリスク要因として、原油価格上昇と、新型インフルエンザの強毒化を上げています。
一方、IMF専務理事のストロスカーン氏は「危機が去ったと断定するのは時期尚早だ。」とし、「出口戦略を議論・準備するのは正しいことだが、それを実行に移すというのは性急過ぎる」という見方を示しました。先月末にはIMFは銀行のバランスシート上にはいまもなお1兆5,000億ドルの不良債権が残っている可能性があり、この不良債権の処理は進んでいない、と発表しています。もちろん、今後企業業績の悪化や連鎖倒産などの影響により、この処理されていない不良債権の額自体が増加してしまう可能性もあります。
IMFはアジアの牽引役として中国、中南米の牽引役としてブラジル、を挙げています。ブラジルを牽引役とした理由の1つにブラジルがアジアとの関係強化をしている点を挙げました。
以下はIMFの経済成長見通し。<>内は2010年予想。⇒の左が今年7月の予想、右が今回の予想。()内は2009年予想。⇒の左が今年7月の予想、右が今回の予想です。
世界全体<2.5%⇒%>(-1.4%⇒-1.1%)
先進国<0.6%⇒1.3%>(-3.8%⇒-3.4%)
米国<0.8%⇒1.5%>(-2.6%⇒-2.7%)
ユーロ<-0.3%⇒0.3%>(-4.8%⇒-4.2%)
日本<1.7%⇒1.7%>(-6.0%⇒-5.4%)
英国<0.2%⇒0.9%>(-4.2%⇒-4.4%)
新興国<4.7%⇒5.1>(1.5%⇒1.7%)
ロシア<1.5%⇒1.5%>(-6.5%⇒-7.5%)
中国<8.5%⇒9.0%>(7.5%⇒8.5%)
インド<6.5%⇒6.4%>(5.4%⇒5.4%)
ブラジル<2.5%⇒3.5%>(-1.3%⇒-0.7%)
ご興味ある方はIMFのHP
http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2009/02/index.htm
の「Download Full Text」からダウンロードできる資料の69ページにテーブル全体がのっています。
「ドルでの決済やだー」「米ドルいらないー」「売った代金はドル以外でちょうだいー」と産油国とか新興国の某大企業が言ってるもんで、先週またドルが売られましたがさて今週はどうなることやら。
今週はこんな感じで。
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