2009年07月26日

国の財政状態

今週、財務省から平成19年度の国のバランスシート(貸借対照表)が発表されました。



これね。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/fs/2009.htm


とりあえず国の貸借対照表を見てみましょう。この国のバランスシートはこんな感じになってます。


0907261.bmp



ごちゃごちゃしてて分かりにくいので、カニ簿記風に翻訳しますと、こんな感じになります。


0907262.bmp



これがこの国の政府のバランスシート。

持ち物リストには現金とか土地とか持ち物が並んでて、それらの価値が695兆円。

借金リストには借金のリストが並んでて、借金の合計が978兆円。

資産・負債の差額が記載されている場所が財務省のものだと右に、私のだと左に来てますが、私は左のほうが正しいと思ってます。

だって、借金が978兆円、持ってるものの価値が695兆円、だったら、バランスシートの大きさは695兆円じゃなくて978兆円でしょう。なんで978兆円から283兆円引いて695兆円にするのさ・・・意味わかんないし。

この国は695兆円分のものを持っていて、借金が978兆円あって、持ってるものを全部使って借金を返してもまだ283兆円足りない、というのが今の状態です。



これが会社だとしたら、みなさんだったらこの会社の株に投資できますか?

この会社に就職できますか?

この会社が更に借金をしようとしたとき、お金を貸してあげられますか?

この国の国債を買うということは、こういう会社にお金を貸す、というのと同じです。

国債というのは国の借金です。社債が会社の借金であるように。

ということが分かっていて日本国債を買っていますか?YESならばOKです。それであれば問題ありません。

こんな状態の会社にお金を貸すんだという覚悟なしに、なんとなく安全そうだから、というイメージで国債を妄信してませんか?

しかも、この会社のバランスシートはこの状態ですが、損益計算書のほうを見ると83兆円の支出に対し、収入は53兆円です。つまり、53兆円しか収入がないのに83兆円も使ってしまっており、足りない分の30兆円を借金しています。53兆円しか収入がないのに、支出を減らせず、30兆円も借金をして、83兆円も使っているわけです。しかもその83兆円のうち、10兆円は借金の金利です。そしてその構造が問題であるにも関わらず、全くその問題を解決しようとせずに放置し続け、毎年状態が悪化してきています。この問題を解決するような手は打たれておらず、毎年悪化の一途を辿るだけ。それでもまだ借金をし、支出を減らさない。無駄なものを作る、無駄なことに使う、非効率な運営で余計なお金をかける、無駄なお金をただ来年の予算確保のためだけに「消化する」、ということを続けています。

そんな会社にお金を貸せますか?貸せるんならOKです。

いつものことですが、「こんなんで大丈夫なんですか?」というご質問はご遠慮ください。大丈夫かどうかを判断するのは皆さん自身です。他の人がどうこう言う話ではないです。言えるのは、「借金は返さなくてはならない」ということと、「借金を返すのに手っ取り早いのは税率を引き上げること」ということ、「税率も上げられない、デフォルトもできない、ならばインフレ覚悟でお金を刷りまくる」のがよくあるパターン、というようなことでしょうか。


日本の国債ってそんなに安全なんですかね。ちなみに日本国債は格付けも最上位のAAAではないですよ。あ、もちろん、日本の格付機関であるJCRとR&Iによる日本の格付けはAAAですが(笑) マジで鼻で笑っちゃいますけどね。JCRとR&IによればAAAです、みたいな。なんじゃそりゃ。
AAAです、日本の格付機関のJCRとR&Iによれば。おもしろいから何度も言っちゃいますよ・・・虚しくなってきますな・・・




あと、費用計算書も出てたので。



0907263.bmp



前年に比べて人件費とボーナス増えてますね。
いいなぁ。
このご時世に。
こんな収支でこんなバランスシートなのに。
こんな収支でこんなバランスシートの会社で働いてたら、給料もボーナスも普通は下がるもんですが・・・

本当に困った人たちですね。


役人やら政治家やら公務員の人たちにこれを言うと、いろいろ言い訳をしてくれるんですよね。公務員の数が増えたので1人当たりは減少してるとか、その逆で、1人当たりは増えたが公務員の数を減らしたとか、計算上ナントカだとか、なんかそういう極めて官僚的な言い訳を。

単価だろうが人数だろうがどうでもよくって、このバランスシートでこの収支状態で、結果として人件費が増えたってことが全てで、単価下げようが人数減らそうが、全体を削減できなければ意味ないから。そういう仕事の仕方とかそういう言い訳の仕方をするのは公務員だけだから。普通の会社なら、そんな言い訳通じません。人件費総額が増えた、収支が改善しなかった、倒産した、以上、みたいな。官僚仕事の言い訳が通じるのは霞ヶ関の域内だけです。官僚のロジックが論理的で合理的なのは庁舎の中でだけです。

なんとかならんもんかなぁ・・・




今日の話は簿記がわからないとちょっときついと思います。
簿記がわからない、決算書が読めないという方、誰でもすぐ決算書が読めるようになる、このブログの人気コーナー、「カニでもサルでもわかる簿記と決算書の読み方」略して「カニ簿記」をどうぞ!


カニ簿記シリーズのリンクはこちら。
2006年05月29日
カニでもわかる簿記と決算書の読み方C【キャッシュフロー計算書って何さ】
http://jovivi.seesaa.net/article/18526897.html

2006年05月28日
カニでもわかる簿記と決算書の読み方B【貸借対照表って何さ】
http://jovivi.seesaa.net/article/18484924.html

2006年05月27日
カニでもわかる簿記と決算書の読み方A【損益計算書って何さ】
http://jovivi.seesaa.net/article/18426637.html

2006年05月26日
カニでもわかる簿記と決算書の読み方@【簿記って何さ/なんで決算書なんか作るのさ】
http://jovivi.seesaa.net/article/18412361.html

更に詳しくという方は書籍版を(照)





この国の財政状況について更に詳しく知りたい方は財務省のこのページをご覧になってみてください。
http://www.mof.go.jp/zaisei/index.htm

酷い状態です、このままだとヤバイです、私たちの国はこんなにも危機的な状況です、的なことが書いてあり、「お前らのせいだろ」「お前が言うな」と突っ込まずに読むことは難しいですが・・・




あと、三菱UFJがまた劣後債発行するみたいですね。
既に4回目ですって。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090725AT2C2400X24072009.html

なかなかコメントしづらいですが、劣後債についてはこの記事
http://jovivi.seesaa.net/article/121465161.html
で解説してるので、まだお読みになっていない方はよろしければご一読を。



↓ランキングです。ポチッと押して投票お願いします。
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へランキング参加中!


FC2 Blog Rankingb_03.gif



ど素人がはじめる投資信託の本

ど素人が読める決算書の本
posted by ジョン太郎 at 12:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック