2006年01月28日

株と債券の違い【オススメ】

なにを今さらって思う方もいるかもしれませんが、株と債券の違いについて書きたいと思います。ちゃんと知ってたほうがいいと思うし、いきなり株や債券に投資せずに投資信託から始めてみようって思う人も、株に投資する箱に入れるか債券に投資する箱に入れるか、は自分で決めないといけないですからね。知ってたほうがいいです。ハイ。そして書き終わってこの文章付け足してますが、今日のはちょっと力作です!いつもにも増して長いですが是非読んでみてください!株と債券の違いって、どのくらいのリターンがあるんだ、どのくらいのリスクがあるんだ、って話によくなります、それよりもまず株と債券の性質を知ってたほうが絶対にいいです。細かいことを無理して覚える必要もないですし、なんなーくこういうもんだってわかってるだけでも充分。そして、株や債券のリターンやリスクなんて、その性質ゆえに決まってるものなんで、性質がわかってればだいたいわかります。とにかく株と債券の性質の違いをイメージできることがすごく大切です。



【株】

まず、株券(株、株式)ってのは、株式会社の株主としての地位・権利を表すものです。なんじゃそりゃ、でいいです。株ってのはですね、会社に出資している証明であり、株式を持つことは会社のオーナーになるってことです。私も小さい頃に勘違いをしてましたが、会社で一番エライのは社長ではありません。会社で一番エライのは株主です。いわゆるオーナー企業とか、小さい会社なんかですと自分でお金を出して会社を作って、そのまま自分が株主でいて、そのまま自分が社長でいて・・・って人が多いんですが、大企業になるほどサラリーマン社長の比率が高くなります。サラリーマン社長なら平社員と同じく(立場は違いますが)、株主に雇われてる身なんです。

この点を誤解してる人は実は多くて、大企業の社長の中にも誤解してる人はいっぱいいます。信じがたい話ですけど。大学出て大企業に就職して、どんどん昇進してってついには社長まで登りつめると、「この会社はオレのもの!オレが一番エライ!」と思っちゃうんでしょうかね。全然違いますから。会社は株主のもの。オーナーである株主のもの、なんです。そこで働いている人たちはあくまでも株主に雇われている人。

また、会社の一定以上の株を取得すれば、その会社を支配することができ、これを買収って言います。ホリエモンがフ●ジテレビを買収しようとしたとき、フジテ●レビの社長は思い切りこの点を勘違いしてることを世間にバラしてましたね。「うちの会社の株を勝手に買ってんじゃねえ!若造がオレと話すなんて10万年早いわ!オレの会社はお前なんぞの下には入らん!」くらいの勢いでした。イヤ、あんたの会社じゃないから・・・オッサンは自分が雇われてるだけってこと忘れちゃってたんでしょうね。株式を公開する、上場するってことは、みなさんどんどんわが社の株を売買してくださいってことに他なりません。それがイヤだったら上場しなけりゃいいんです。

それに、上場を決めるのはあくまでオーナーである株主。株をいっぱい持ってる人がオーナー。オーナーに任命された取締役(その中の代表が代表取締役社長)が会社を運営するんです。オーナーが一番えらい。だって会社はオーナーのものだもの。

株の性質はわかりましたでしょうか。

また、株で大事なことは、株主が株式会社に出資したお金はその会社が存続する限り払い戻されないってことです。株主が株式を現金に変えようとしたら、他の誰かに売ることで現金化します。そして株主は、会社がつぶれた、あるいはもう商売やーめたって時は、最後に会社に残ったお金をもらう権利があります。ただし、あくまでも「残ったお金」をもらう権利で、後で説明しますが、会社の「資産」を全部処分して、借りてる「借金」を全部返して、「残ったお金」を受け取る権利があるってことです。

例えば、株が1000株発行されていて、1口1万円で最初の出資を募ったとしときましょう。で、銀行からの融資を500万円受けて(融資は借金)、後で述べる債券を10万円分発行して、最初の株で1000万円、借入で500万円、債券で10万円。全部で1510万円。この会社がある日倒産しました。会社の財産を全部処分しましたが600万円しか残っていません。株主のあなたは1000万円出してるので1000万円返してほしいところですが、残念ながらあなたに返ってくるのは90万円。まず借金と債券を優先的に返済しないといけないので、600万円のうちの500万円を銀行に返して債券を10万円返して、残りが株主のもの。これも大事なことです。なんとなーくでいいから、そういうもんなんだなって頭の片隅にでもおいとくといいです。ここで大事なことは4つ。

★株を持つことは会社のその会社のオーナーになること。
★株に出資したお金は会社が終わるまで返ってこない。
★途中でお金にしたければ他の人に売る。
★会社が倒産したり、商売をやめたときは最後にお金を返してもらう。




【債券】

債券ってのは、お金を必要としている発行体(国や会社)がお金を借りて、借金をして、そのお金を借りましたよーってことを表す借金証書です。そのお金を借りた発行体は元本と利子を返済することを約束してます。借金の証書ですから、元本をいつ返すか(償還日とか満期日とか言います)、利子(クーポンっていいます)は何%かってのがちゃんと定められてます。満期には元本んを返す、満期までは利子をちゃんと払うって約束。その約束の確実度合、たしかさ、が前回やった格付です。この格付、信用度合、約束の確かさでクーポンを決めます。ここで大事なことは3つ。

★債券は借金の証書
★発行された時にきめられた満期日(償還日)に元本が返ってくる。
★満期日までは発行のときに決められた利子(クーポン)が支払われる。



ヴィヴィ子商事はお金が必要になって債券を発行することにしました。10万円を10年くらい借りたいです。ヴィヴィ子商事の格付はAです。金利は3%くらいで借りたいなって思ってます。ところが、同じ時期にジョン太郎物産も債券を発行しており、ジョン太郎物産の格付はAAでヴィヴィ子商事より高い。返済期間も同じく10年です。そんなジョン太郎物産の債券のクーポンは4%。ちゃんと返ってくる確率はジョン太郎物産のほうが高くて、クーポンもジョン太郎物産の債券のほうが高ければ、誰もヴィヴィ子商事の債券を買ってくれません。

そこでヴィヴィ子商事は5%で債券を発行することにしました。1口1万円で10口発行して10万円を調達することにしました。ヴィヴィ子は叫びます。「1口1万円で10口債券を発行します。10年後に返します。クーポンは5%、1口あたり500円を毎年払いますー。誰か買ってーーー!」あなたは4口買うことにしました。今、郵便局に預けると金利は0.03%しかつきません。5%は魅力的です。無事に他の6口そこらへんを歩いてたおねーさんが買ってくれて、ヴィヴィ子は10万円調達することができました。投資家から見ればちゃんと、ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン、になってるってことです。つまりリスクが高いほどリターンも高いってことですね。ここで大事なことは、1つ。

★債券の利子(クーポン)は信用度合いによって違ってくる。


ところが3年後、あなたは急にお金が必要になります。でも満期まではあと7年あります。どうするか。債券は他の人に売ることができるんです。あら便利。あなたは叫びます。「誰かー。ヴィヴィ子商事の債券買いませんかー。7年後にヴィヴィ子が1口1万円で返してくれますー。毎年1口あたり500円の利息もらえます。誰か1口1万円で買いませんかー。」ところがまったく売れません。どうしたんでしょう。実は世の中の金利が上がっており、郵便貯金の金利がなんと5%になってます。そりゃあ売れるわけがありません!だって、郵便貯金に4万円あずければ毎年5%の利息がついて、ちゃんと元本も返ってきます。ところがヴィヴィ子商事の債券は、もしヴィヴィ子商事が倒産して、借金が大量にあって、財産が全然なかったら1円も返ってこないかもしれないんです。

困ったあなたは思い切って1口5000円で売ることにしました。今度はあっという間に売れました。1口5000円で毎年500円入ってくるなら10%です。これは郵便貯金の5%と比べても魅力的。しかも、満期まで待てば1口あたり1万円返ってくる!こりゃあヴィヴィ子商事があと7年はがんばれそうだしおトクだと考えたオジサンが飛びつきました。妥当な値段は1万円から5000円の間のどこかだったんですね。あとね、注目して欲しいのはおじさんが5000円で買った債券が満期には1万円で返ってくるってことです。最初に発行した値段、これを額面って言います。1万円貸して!満期には1万円返すからっていう1万円が額面。ここで大事なことは3つ。

★債券は満期前に売れる。
★世の中の金利が上がると、途中で売却する債券の値段は下がる。
★債券は途中でいくらで売買されてたかに関係なく満期日には額面の金額が返ってくる。




【株と債券の違い】

実はヴィヴィ子の会社は債券を発行して調達した10万円を元手にバッグを仕入れて売ることにし、美人のヴィヴィ子が選んだバッグはあっという間に売れ、売った代金でさらにたくさんのバッグを買い、ヴィヴィ子の会社は鬼のように業績が上がっていきました。株を持っているオーナーのヴィヴィ子はウハウハです。

実は私はヴィヴィ子商事の株を1株だけ持っていました。ヴィヴィ子商事は全部で1000株を発行していました(発行済株式総数1000株とか言うとオサレです)。もともとはヴィヴィ子が1株1万円で自分で全株を引き受けて1000万円で作った会社です。私は当時毎年100万円の利益を出していたヴィヴィ子商事の株を、ヴィヴィ子が200株だけお譲りしますって言った時に1株だけ買っておきました。

ヴィヴィ子は利益の50%は株主のみなさんに配当金で出しますって言ってたので、1000株発行しているヴィヴィ子商事の100万円の利益は1株あたり1000円、その50%を配当でもらえるなら1株あたり500円。ヴィヴィ子は1株2万円でお譲りしますって言ってたので、ちょっとボッタクリじゃないのかって心配しましたが、2万円で500円ってことは2.5%か・・・悪くないなと思って2万円で1株買いました。最初のほうでやったポイントのおさらいと新しいポイント。

★株は誰かに売れる。
★売るときの値段は自由に決めれる。買ってくれる人がいる値段で売ればいい。


そして、ヴィヴィ子社の業績がどんどんよくなって、利益は10倍に成長!毎年1000万円の利益を出すようになり、1株あたりの利益は1万円、ってことは1株あたり5000円の配当です。2万円で5000円の配当!?すごいじゃん!このとき郵便局の貯金の金利は5%になっていました。ってことは・・・私は叫びます。「誰か私のもってるヴィヴィ子商事の株を1株10万円で買いませんかー。去年は5000円の配当もらいました。5%です!しかも業績はもっともっと上がるかもしれません!」案の定あっという間に売れました。郵便曲と同じ金利がもらえて、しかも今後配当も株価も上がるかもしれないんです。私はヴィヴィ子から2万で買った株を近所のおにーさんに10万円で売り、ホクホクです。しかも配当も結構もらったしね。ここでのポイントはこれ。

★株の値段は業績次第。
★業績が良くなれば株の配当も上がる。



ところが、ヴィヴィ子商事の債券をあなたから5000円で買って大喜びしていたオジサンと、最初の債券の残りの6口を最初の1万円買っていたおねーさんはなんだかムカついてます。おじさんの5000円とおねーさんの1万円の債券1口には毎年500円しか入ってきません。ヴィヴィ子商事の業績は鬼のように上がっているのに、です。株主には株の配当が毎年5000円も入ってきてるのに!最初の株主のヴィヴィ子には1口1万円で5000円もの配当が入ってきてるんです。しかもその株を売ればいまや1万円が10万円!一方のおねーさんの1万円で買った債券はせいぜい7000円か8000円くらい?そりゃあムカつきますよね。ここで大事なポイントは2つ。

★会社の業績があがろうが世の中の金利が変わろうが、債券のクーポンは最初に発行されたときのクーポンのまま。
★株の値段は業績次第でどんどん変わるし、金利の影響もちょっとだけ受ける。




債券の償還まであと2年という頃、ヴィヴィ子の会社の売り上げが急に落ちました。利益が思うように出ず、借金と債券の利息の支払いにもいっぱいいっぱい。とても利益など残らず、株主に配当を出せるのはほんのわずか。売り上げからまず仕入れ原価を引き、従業員の給料を引き、オフィスの家賃を払い、金利を払い、残ったものが会社の利益です。利益は10万円しか出ません。1株あたりの利益はたったの100円。会社の現金も増やしたいので、ヴィヴィ子社長は利益の70%を会社に貯めて、30%を配当にすることにしました。つまり、1株あたり30円の配当。

近所のおにーさんが私から1株10万円で買った株の配当利回りは30円÷10万円でなんと0.03%!売ろうとしたら世の中の金利の5%じゃあ業績が悪いヴィヴィ子の会社の株を買ってくれる人は少ないから、利回り10%くらいにしてあげるために・・・300円!?おにーさんブチ切れです。300円でも買いたくないって人が多いです。300円で年間30円もらえても、あと2年でつぶれたら・・・株価急落です。株価は配当率だけでなくて業績の見通しを反映してどんどん下がっていきます。もともと会社が終わるまで返ってこない株式のお金、会社が終わったときも一番後回しにされるお金ですから。手元の現金もどんどん減っていきます。

格付もAからBBに格下げされました。毎年500円のクーポンがもらえるヴィヴィ子商事の債券、債券を途中で買ったオジサンも最初からもってるおねーさんも、満期まで持てば1万円で戻ってくるのはわかってるけど、もし満期前に倒産して、会社に充分な財産が残ってない場合、1万円で戻ってくるかどうかわかりません。そこで売ろうと思いますがなかなか売れません。というのも、BBBの債券が10%くらいで売られているので、BBに下がってしまったヴィヴィ子社の債券は10%以上にしてあげないと売れないのです。

やむなくオジサンとオネーサンは利回り15%になる7500円で3333円で売り出しますが、売れません。20%の2500円でやっと買ってくれる人がいました(2500円で買った人は毎年500円のクーポンですから20%の利回りになりますね。500÷0.2で計算できます。)。5000円で買ったおじさんも1万円で買ってくれたオネーサンも大損です。ここでのポイントは2つ

★業績が落ちると株価は下がる。
 →株価は業績の影響が大きい
★債券の価格は信用力の低下で下がる。
 →債券の価格は信用力の影響と金利の影響どちらも大きい




ついにヴィヴィ子商事は倒産してしまいました。債券は10万円発行しており、株は1000株発行されていましたが、銀行にも借金が500万円あり、会社の財産を全部処分した結果、会社には600万円しか残っていませんでした。これは最初にお話したケースと同じですね。債券と銀行の融資が先に返済されて、株には残りが・・・でも、このケースだと債券はちゃんと額面どおりの1万円で償還されるから2500円で最後に債券買った人は大もうけですね。ただ、会社の倒産のときって債務超過っていういわゆる借金のほうがほうが多い状態で倒産するのが普通なので、510万円の借金より少ない資産しか会社にないのが普通。つまり、200万円をお金を貸してる人たちで分けて、株主には1円も戻ってこないというのが普通です。

どうでしょう?ヴィヴィ子商事の栄枯盛衰を壮大なスケールでお送りしてまいりました。いやーヴィヴィ子商事とそれをとりまく人間たちのお金をめぐるドラマチックな展開はハラハラしましたねぇw 株と債券の性質の違いは、なんとなくわかりましたでしょうか?

これを読むとなんか怖くなるかもしれませんが、株や債券は預金金利に比べて高いリターンができる魅力的な投資資産です。リスクはあります。でもリスクをとってでも、私たちは運用していく必要があります。運用をするしないは自由ですが、間違いなく必要なことです。特に年金がやばそうな若い世代の人たちは。それでも、株や債券に投資をするか預金しかしないかはあなた次第。やっぱり怖いなぁという人は、もう一度http://jovivi.seesaa.net/article/11504874.htmlここ読んでみるといいかもしれません。10億円手元にある人は運用しなくてもいいでしょう。でも100万とか1000万しかない人は運用しないとヤッバイです。

株と債券には今日書いた以外にもたくさんの特徴がありますが、主なものは今日全部書いたと思います。それぞれに良い点、悪い点があり、それらをなんとなくでも理解してうまいこと付き合っていったらいいです。特に株はあっと驚くすごいパワーがあります!(あるある大辞典風に) ハイリスク・ハイリターンなだけじゃない、脅威の株パワーをご紹介します!(そのうち) だって株への投資は必要だもの。債券には投資しなくてもいいけど株にはちょっとでもいいから投資したほうがいいです。

心配しなくても、読まない本をあれこれ買わなくても、このブログを読んでるうちにわかるようになりますから大丈夫。周りの人にもこのブログをオススメすると吉。ひとりで読むより周りの人ともこの手の話できたほうが楽しいです。


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posted by ジョン太郎 at 10:32| Comment(2) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めてコメントします。
今まで、不明瞭だった債券についての知識が、グーンと拡がりました。有り難うございます。ホントに素晴らしい解説ですよ。
ファイナンスの知識拡充のため、またおじゃまさせて貰います。
Posted by kuusan at 2007年06月19日 21:14
kuusanへ
コメントありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。
Posted by ジョン太郎 at 2007年06月23日 22:07
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