2009年06月16日

皆さんから頂いたコメントにお返事。債券の利回りとか。債券のデフォルトの話とか。

お返事が長くなってしまって読みにくいのでこちらに。

みなさん、コメントを頂き、ありがとうございました。
http://jovivi.seesaa.net/article/121465161.html#comment



ろこさんへ、
こんにちは。コメントありがとうございました!

マイカルの社債買っていらっしゃったんですね・・・

(T-T)




それは大変な目に遭いましたね・・・



久しぶりにその名を聞きましたが、忘れもしません・・・マイカル債・・・




ご存じない方のためにお話ししておきますと、

マイカルというのはスーパーのマイカルです。みなさんご存知のあれです。マイカル以外にもサティ、ビブレ、ポロロッカ、なども運営してましたし、ワーナーブラザーズと一緒にワーナー・マイカル・シネマズなんてのもやってましたね。あ、もちろん、今も運営されている店舗はあると思いますが・・・



そのマイカルの社債がマイカル債。




日本の社債市場史上?社債史上?どっちでもいいか・・・とにかく最も有名な社債の1つじゃないでしょうか。


そんなスーパーの社債が、と言っても当時は一大小売グループだったわけですが、そんな巨大小売グループの社債が、2001年にデフォルトしました。

マイカルは2001年9月に破綻し、イオンの支援で再建することになりました。というわけで現在はイオンの100%子会社。

その月にはあの9.11米国同時多発テロもあったわけで、マーケットはえらいことになってました。



マイカルの資金繰りがヤバイという話はそれよりもずっと前から出ていたわけですが、メインバンクが覚悟を決めて、終いにすることを決断し、破綻となりました。

負債総額は1兆円をゆうに超えていて、金融機関でもないのにですよ?1兆円ですよ?まさしくマーケットを揺るがす超大型倒産でした。言い始めるとキリがないんですが、とにかく金を借りまくり、鬼のようなペースで新規出店する超強気の店舗展開、とにかく巨大な商業施設の運営、そして物件を買ったり自社所有したりということをあまりせず、片っ端から流動化したり「開発型」と呼ばれる証券化でハナっから吹っ飛ばしてマーケットに放り投げておく作戦で、凄まじい金額の資金を流し、彼らの前を流れるマネーフローというのは物凄かったんですが・・・結局は破綻しました。

そして、破綻する直前まで社債を発行し続け(それも数千億円規模で)、それが個人投資家から機関投資家、地方自治体や投資信託、果てはMMFまで広く日本中の投資家の手に幅広く渡っておりました。

それがあえなくデフォルト。そして、この時、日本で歴史上初のMMF元本割れが起きました。それまで一度も元本割れをせず、「元本割れのリスクがあるというお題目はあるものの、実際には、実質的には、過去に一度も元本割れをしたことがないし、たぶん大丈夫でしょう」と思われていたMMFが元本割れを起こしました。そして、日本の法令・規則の多くがMMFは元本割れをしない、という前提で作られていたように当時の私は感じました。だって元本割れをするかもしれないのに、元本割れをした瞬間にガラッと商品性が変わってしまったり、ファンドとして機能しなくなったり、そんなのって元本割れを想定してないとしか思えないですよ。

で、そんな状態で、みんながMMFは安全、と決めてかかっていたところ、ITバブル崩壊後の株価下落や、ゼロ金利政策下での預金利回りの低下、などで、MMFや中国ファンド(チュウゴク、じゃなくて、チュウコクね。中期国債ファンド。)、公社債投信、などの人気が高まりました。そして、リスク感覚が鈍り、当時は「予想分配利回り」というのが表示されていて、人々はこの多寡、分配利回りの高低だけでファンドを選んでいました。そして、運用会社は少しでも利回りを上げようと、利回りの高いマイカル債などを積極的に組み入れ始めていきました。ファンドがそうして抱えてしまった信用リスクは注目されず、軽視され、ただただ表面的な分配金と分配金利回りだけが比較され、注目され・・・そこでドボン。

続く11月には、これまた社債史上の名を残した米エンロン社の大型破たん。このエンロンの破たんは、翌年に発覚するこれまた社債史上に残る大型破綻、米ワールドコム社の破綻と合わせて、というのも両者とも破綻の原因が粉飾決算、不正会計だったわけで、これを機にアメリカ企業に対する会計不信が一気に高まり、それまで神格化されるほどにもてはやされ、猫も杓子もという状態だった、「EBITDA」という経営指標はその地位を落しました。

そっちに行くとまた話が遠回りになってしまうので話を戻しますと、こうした大型破綻の結果、少しでも利回りをあげようとリスクをとり、分配金利回りが高かった、マイカル債やエンロン債を組み入れていたMMFや中国ファンドなどが史上初の元本割れを起こし、マーケットを大混乱させるという事態に至りました。

まったくもってどっかで聞いたような話ですね。昨今の毎月分配型ファンドの分配金額の多寡や分配金利回りの高低だけが比較・注目される風潮とまるっきり同じです。完全に同じ歴史を繰り返してますね。

そしてついこないだまで高利回りをうたっていたファンドがアイスランドの債券を組み入れてて、ガッツリやられたというのに、それから数ヶ月しか経っていないというのに、もう喉元を過ぎたのかまたしても分配金額と分配金利回りの比較ばかり・・・肝心の中身のイールドやとっているリスクは関係なし。なんのリスクを取って、実際にどれだけのイールドを生んでいるかは関係なしに、ただただ分配金額と分配利回り・・・

それに乗り、煽る、新聞や雑誌・・・

こうやって歴史は繰り返していくんだろうなぁ・・・と思うより他ありませんが・・・

私なりにこのブログを通じてその話は何べんもさせて頂いてきたので、もう、過去の教訓や経験を世の中に伝えることは自分のできる範囲でした、あとは知らん、という心境ですが・・・


もちろん、この話はもっともっと喋りたいことがいっぱいあるんですが、書ききれないので今日はこのへんで。

マイカル債というのはそういうものです。

ちなみにマイカル債の結末はというと、確か大口債権は額面の1割、小口債権は額面の3割、とかって仕切りで弁済のケリがついたはずです。


ろこさん、コメントありがとうございました。
いいきっかけをいただきました。
これからもよろしくお願いいたします。


くあむさんへ、
どういたしまして。
さっきのマイカルの例でもそうですが、全く返ってこないわけじゃないんですよね。1%返ってきてもアレな感じですが・・・
これからもよろしくお願いします。
ご質問ありがとうございました。

Asdさんへ
こんにちは。コメントありがとうございました!
「羹に懲りて膾を吹く」というのも考えモノですが、
「羹に懲りずにまた羹でやけどをする」のはもっと困りますね。
そういう人が多いことは更に困ったものです。
これからもよろしくお願いします!

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posted by ジョン太郎 at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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