2008年09月27日

アメリカの金融不安とかLiborとか今週の話とか

タイトルの通りですが、アメリカの金融不安とかLiborとか今週の話とかを。


ワシントン・ミューチュアルはまぁ・・・もうコメントのしようもないですが、木曜日に発表、ってのが意外でした。前回のファニーメイとフレディマックへの公的資金注入の発表が週末金曜の遅い時間だったことも会社で話題になっていましたが、今回の木曜発表というのも意外だったのでやっぱりちょっと違和感がありました。なんせ木曜発表ってことは翌日が銀行営業日ですからね。ただでさえ預金者の引き出しが急増して一気に崖っぷちにまで追い込まれたワシントン・ミューチュアルですからね。こういうことになるから大丈夫です、って言ったって人々がそれをちゃんと理解して、パニックを起こさないなんて保証はないですしね。

そして、アメリカの金融安定化法案の協議が難航してるのがね・・・足並み完全に乱れてますね。いろんな人がいろんなこと言ってますが、当事者たちがどう考えているか、どう見ているか、どういう心理状態にあるか、というのは、今のLibor(ライボ)に現れてます。これが現在の状況を説明しているんだと思います。Liborってのは以前にもお話ししましたが、金融機関同士が短期の資金を融通し合う際のレートです。つまり、金融機関同士がお互いを信用しなくなり、ちょっと怪しいな怖いな、と思うとLiborは上がり、また、金融機関が危機や万一の事態に備えて流動性をあつく持っておくようにするとこれもLiborの上昇要因となります。Liborも需給バランスで決まってますからね。そんなLiborの3ヶ月ものは6月以降ずっと2.8%前後で安定して推移してたんですが、リーマンの破綻で一気に跳ね上がり、今週はどんどんそのレートを切り上げていき、木曜には99年以来の大幅上昇となり、3.76%にまで達して今週を終えました。3ヶ月ものLiborと3ヶ月もの財務省短期証券との利回り格差(TEDスプレッドと言います)はほんの1ヶ月前までは1%程度でしたが、Liborが跳ね上がったおかげで今週3%を超えました。つまり、みんな警戒して資金を出したがらず、手元の流動性をあつめに確保したがり、Liborが上昇しています。外野がなんと言おうが、専門家らしい人やらインテリな人がどんな解説しようが、当の金融機関たちはこう考えていて、彼ら同士はこういう心理状態にあるわけです。誰が何と言おうと。

皆さんがLiborなんぞをモニターする必要は全くないと思いますが、興味がある方のためにLiborをどこでとれるかだけリンクを貼っておきますがインターネットでLiborのデータをとるのは大変です。Liborを発表しているBBAのサイトでヒストリカルがとれますが1週間遅れのデータのみで、FTのサイトでは当日分が見れるらしいんですが、ヒストリカルがとれず該当日のLiborをいちいち見ていく感じらしいです。
【BBA】
http://www.bba.org.uk/bba/jsp/polopoly.jsp?d=141
【FT】
http://markets.ft.com/ft/markets/researchArchive.asp?report=MNY
この話はこれ以上深追いしません。こういうのばっかり追いかけるようになると木を見て森を見ず、を助長します。リンク貼るのも控えたかったんですけどね・・・「Liborはどこで取れますか?」って質問いただいたら結局答えることになっちゃうので、だったら断り書き付で先に言ってしまおうかと。繰り返しますが、皆さんがLiborなんぞをモニターする必要性は全くありませんし、大して役にも立ちません。


新聞とかではアメリカばっかりで、ヨーロッパの金融機関はどうなってんだとか、向こうの金融政策はどうすんだって話は一向に聞こえてきませんが・・・新聞で騒がれない=ヨーロッパの金融機関は大丈夫ということではないです。


そして今週発表されたアメリカの経済指標はどれも弱く、市場予想すら下回るものばかり。8月の耐久財受注も、失業保険申請件数も、そして注目される不動産関連の、新築住宅販売件数、中住宅販売件数、住宅価格指数、とどれも唸るしかない数字ばかり。前々回の記事(http://jovivi.seesaa.net/article/106861695.html)でちょこさんへのお返事で書きましたが、かさ上げ部分は吹っ飛んでもおかしくなくて、今は吹っ飛んでる時、なんですからしょうがないです。その吹っ飛ぶ過程で、実体経済に悪影響が出ているってのがこれらの数字の表しているところなんだと思います。つまり、ほっとけばいつか止まるってことです。吹っ飛んだ価値は返って来ませんけどね。地面は残りますから。


一方、8月の日本の貿易収支は3240億円の赤字。季節要因で赤字になりやすい1月を除くとなんと82年以来26年ぶりの赤字。貿易収支ってのは外国に売ったものから、外国から買ったものを引いた差額。会社でも国でも一緒です。売った金額から買った金額を差し引いた差額が儲け(黒字)。実は輸出額は微増してて、減ってない、つまり売上は落ちてないんです。もちろん、アメリカ向けの輸出はめちゃくちゃ落ちてるんですが、アジア向け、資源国向け、新興国向けの輸出が増えてアメリカ向けの減少を補っている感じ。で、輸入額がメチャクチャ増えています。資源価格の高騰で輸入額が増えて、つまり買った金額が増えて売上は微増だけど買い物金額が大幅増で黒字が吹っ飛び赤字に転落と。無い資源を輸入するのはしょうがないけどやっぱり食料ぐらいはねー、って思います。食の安全のことはもちろんですが、そこだけはなんとかできるでしょうと。なんかこの貿易赤字転落のニュースって今の日本を象徴してる気がします・・・

そして麻生さんの政権発足時の支持率は、安部さんの体調悪いんで辞めます&国会運営ストップして身内総裁選挙で投票権もない街の人々にシャウトしてなんかよく分かんないうちに無難そうなところに落ち着いて発足した福田さんの政権発足時の支持率を下回ったそうですが、それでもその支持率は私が思ってたよりだいぶ高くて、ゲンナリしました。というわけで明るいニュースが少ない1週間でした。


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posted by ジョン太郎 at 12:35| Comment(3) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジョン太郎様

こんばんは
どうも救済法案妥結、といいますか、妥協案として取り敢えずという感じでしょうか
当初、2500億ドルというのも、足りないでしょ、と
成立するのは分かっていた訳だし、その内容が問題だと思うのですが、何か日本国内は浮かれてるみたいで…
正直、何で?って思ってしまいます
僕が弱気にとりつかれてるからですかね…
Posted by パチンコファン at 2008年09月28日 19:39
こんばんわ
あまりのことに、震え上がっています。
長期投資に徹している身としては、ここまでの恐怖心をここまで長期間・・これからまだ耐え続けるかと思うとさすがに元気がなくなります。

かといって今更どうにもならず・・・・
ジョン太郎さんは今回、撤退されることは考えられませんでしたか????
Posted by deko at 2008年09月30日 21:52
こんばんわジョン太郎さん
私はあと20年くらいしか生きないでしょう。今56歳ですから。
私はもう長期投資には不適当でしょうか?
だとしたら、こんな恐怖感と戦いながら残された人生を生きるよりも、遅ればせながら明日にでも全部売却して、手持ちの現金と乏しい年金の範囲で生活する覚悟をするほうがいいだろうか、と思ったりしています。
ジョン太郎さんには勇気づけられることが多いですが、メッセージはジョン太郎さんと同世代の若者だけに向けられているのかも、と、ふっと考え込んだりします。
Posted by 白ねこ at 2008年10月01日 23:29
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