2008年08月27日

最近の話。いろんな話。

ちょっと最近の話をいろいろしてみますよ。


ちょっとトピックがいっぱいあるので、箇条書きっぽくなると思います。

中国企業の大所の決算が先週から今週にかけて次々に発表されてますが、すんごいですね。マジでハンパないなって思いました。ここんとこの冴えない株価や暗いニュースとかで忘れがちになってましたが、3割増益、5割増益、利益倍増・・・なんて会社がバンバンあるとやっぱすげえなぁと思います。先進国だったら、2ケタ増益でも、オーッて感じですからね。利益倍増ってどのくらいすごいかって言うと、例えば
  1株当たり利益=100円
  株価=2,000円
こんな会社があったとすると、PERは
  2,000円÷100円=20倍
となります。

この会社がいきなり利益倍増、ってなると
  1株当たり利益=200円
  株価=2,000円
こうなって、PERは
  2,000円÷200円=10倍
になっちゃうわけで、以前と同じ水準のPERまで許容できるなら株価は
  200円×PER20倍=4,000円
になります。

また、配当性向(利益のうちの何%を株主への配当にまわすかという比率)が50%の会社なら、このうちの半分が配当で出てくるわけですから、
2,000円の株価に対する配当利回りは
  利益100円×配当性向50%=50円(配当金)
  50円(配当金)÷2,000円(株価)=2.5%(配当利回り)
これが、
  利益200円×配当性向50%=100円(配当金)
  100円(配当金)÷2,000円(株価)=5%(配当利回り)
いきなりこうなるわけです。

すんごいですよね。この成長率を続けることができると考えるか、減速した後の成長率も充分に高いものだと思えるか、が中長期的な投資判断をする際のポイントになってきます。短期的な値動きや短期的な目線でのニュースやいろんな人の見通しとか、短期的なものに反応した種々のウワサ、は中長期的な投資判断の際の材料としてはあんまり役に立ちません。


次、ロシア。言わずもがなのグルジア問題です。ロシアの株も通貨のルーブルもかなり下落してます。大丈夫か、と聞かれれば、私の答えは「短期的にはわかりません」といつもの通り。やっぱりここでも、中長期的なロシアの成長をどう考えるか、自分が期待するものとそれに伴うリスクとのバランスをどう計るか、ということに尽きます。政治的なリスク、社会的なリスク、というのは新興国投資にはつきものです。今回の件は他でもないロシアのカントリーリスクの一部であり、典型でもあります。こうしたリスクをとる価値があるリターンを自分がロシアに期待できるかどうか、が判断のポイントになります。この件が落ち着いたとしても、中長期の投資期間中にはこのテの話がおそらく何度も出てきます。今回に限らず、常にこういう問題が起こり得る国である、という認識を持つことが大切です。ここ数年のロシア絡みのニュースを調べてみればわかりますが、こういった問題が山ほど出てきます。今回が特別、ではないのです。こういうタイミングというのは、自分がとっているリスク、自分がとろうとしているリスクの質と量を見直すあるいは確認する絶好の機会です。そこら中がアゲアゲ状態で何を買っても儲かる状態、の時には人はリスクの存在を忘れ、リスクを無視し、自分は無敵だ天才だ、この投資方法はカンペキだ、と思い込みがちです。最近でも、中国A株しかり、ベトナム株しかり、円キャリー取引しかり、高金利通貨しかり、コモディティしかり・・・と枚挙に暇がありません。そしてそのリスクが顕在化し、ハッと我に返り、自分のとっていたリスクの大きさとその質に気づき、血の気を失ったりします。リスク、について考えるいい機会です。ロシアに投資している人も投資していない人も、是非、目をそらさずに前向きに向かい合ってリスクについて考えてみてください。


原油価格がまた微妙に上がり始めてますね・・・120ドル近くなってきました。これはメモだけにしときます。


次、29日に日本の消費者物価指数(CPI)が発表されます。消費税の影響を除くと15年ぶりに2%に乗せると見られています。既に発表されている企業物価指数は前年同月比で7.1%上昇とかなり高い伸びを見せています。企業が買うモノの値段は7%UPで消費者が買うモノの値段が2%UPということは・・・企業の儲けが少なくなっているということです。こりゃあイカンということで、価格を引き上げ・・・で消費者物価指数も上がっていくと。どのくらい価格転嫁が進んでいるか、が注目されます。

いろんなモノの値段が上がりまくってるのになんでインフレ率ってあんまり上がんないのか、って話はここで。
http://jovivi.seesaa.net/article/102735843.html
スタグフレーションについてはここで。
http://jovivi.seesaa.net/article/102257424.html



次、アメリカの不動産。うーーーーーーーーん・・・厳しい。ろくな数字が出てこないです。良くなる要素がないので、良い数字なんぞ出てくるわけがないんですが、それにしても厳しい。今週発表されたケース・シラー住宅価格指数は前年比16%低下。都市によっては下落率が3割近くに達しているところもあります。なんとか需給のバランスを変える手を打たないと・・・まぁ需要は増やせないでしょうから供給を絞るしかないわけだけれども・・・差し押さえ増加→抱えておけない経営の苦しい金融機関が投げ売り→下落、のスパイラルを崩さないとね・・・

アメリカの住宅価格の下落は怖いよ、って話はここで。
http://jovivi.seesaa.net/article/102465893.html


で、S&Pがファニーメイとフレディマックの格付けをA-から投資適格ギリギリのBBB-まで一気に格下げ。まぁ・・・潰せないでしょうけどね。なにせこれらのエージェンシー債を世界一保有している国は中国(その次が日本)、しかも他の国と違って中国は中国人民銀行1行で全部持ってる状態ですから。40兆円くらい。そりゃあ・・・アレでしょう。ねぇ?ってのがみんなの共通認識だと思いますが、いかんせん、どうケリをつけるのか、ってのが問題です。アメリカ政府が保証します!って言ったら、アメリカ国債の格付が引き下げられちゃって、それこそ今の様々な金融システムとか金融商品とか、バランスとか、フローとか、いろんなものが狂いまくって、それこそメチャクチャになっちゃうから多分無理です。そうなると、できるだけ遠まわしに、「最終的には、ホラ、アレですから、ねぇ?我々のほう、ねぇ?しっかりと。ねぇ?ですからここは穏便に・・・しっかり我々のほうできっちりとアレしていきますから。」ということを匂わせて、「最終的には大丈夫なんだろう」感を拡げていくしかないんだろうなってところに行き着くわけです。株をちょっと、ほんのりと、波風のたたない程度に買うとかね。いずれにせよ、予断ならないことは確かです。


そして、いっぱいいっぱいの金融機関は、自分のところの株をもってもらうための資金を自分で融資して、「お金貸しますから私の一部を持ってください」状態に。うーーーーーん。こっちも苦しい。空売り規制がないと株価水準キープも厳しい。ちょっと微妙な会計制度と、制度変更の先送りがないと、今の利益水準の数字も豹変してしまう。


やっぱり、誰もがやりたくないこと、そんなことで歴史に名前を残したくないこと、を「誰が」「いつ」やるのかって話になってきます。おりしも、大統領選の年なわけですからね。口の中が酸っぱくなってきます。


日本はと言うと、2000年前後に見られた引き締まる感じ、不動産会社とかノンバンクとかへのお金の供給が引き締まっていく感じ、がじわじわと拡がってきてますね。ジャブジャブのお金があるなかで生まれたビジネスモデルとか、世の中の資金がダブついた状態を「前提条件」にしてしまっているところ、とかは当然こういう局面ではきつくなってきます。不動産会社やファンドでお金集めてブイブイゆわせてたところが上場廃止、民亊再生、倒産・・・って話が相次ぎ、REITのほうも厳しめになってくる。で、すかさず週刊誌とかマネー雑誌とかが「割安に放置されたREIT一覧」「今が買い時!?J-REIT」「まだまだあるゾ!掘り出し物REIT総点検!」的な特集をやると。ご用心ご用心。最後、どこが背もたれになるのか、どこで止まるのか、何が支えになるのか、何が前提になっているのか、をまず確認しましょうね。

不動産はファンド業者の話はこの記事で。

2008年03月22日
REITと不動産ファンド業者の話。あと、株を買う時に注意したいこと。【オススメ記事】
http://jovivi.seesaa.net/article/90452269.html
破綻した会社のケースから学ぶこと。株を買う時に忘れてはならないこと。会社はどうやって潰れるのか。株の基本中の基本。REITの仕組み。今のREIT市場の状態。決算書の見方。簿記の仕組。などなど、こういうことを学ぶ機会はなかなか多くありません。せっかくの機会ですからあまり普段実際例を見ながら学ぶことができないことを学んでみましょう。PER、PBR、配当性向、EBITDA、ROEの解説も。


・・・というわけで暗い話ばっかりでした。あ、中国の話はちょっと前向きか。でもその後は暗い話ばっかりだしねー。ヨーロッパの話書いてないですけど、ヨーロッパも苦しいです。アメリカもヨーロッパも先進国はあんまりいい数字が出てきません。というか今だけ、という感じではなくって、まだ全然あとどのくらいか分かんない感じというか、とにかく、先日(http://jovivi.seesaa.net/article/104823088.html)も書いたようにとてもじゃないけど私は「5合目過ぎた」なんて到底思えません。


そうは言っても、私は株買いますよ。持ってるものも売りませんしね。
インフレには絶対に負けたくないですしね。最後に、インフレに株が強い理由はこの記事で。
http://jovivi.seesaa.net/article/101708179.html


長いしトピック多かったので疲れますよね。長文ですいません。最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。本当はもっと話したいこともあるんですが、なかなかサラリーマンやりながら書くのははツライものがあります。


今日はこんな感じで。


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posted by ジョン太郎 at 23:43| Comment(3) | TrackBack(0) | ジョン太郎のマメ知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
個別に丁寧な現在の状況説明、大変わかりやすかったです(#^.^#)
私でも、理解できた(?)と思います

もっとも何を聞いても、放っておくことに変わりはありません^^
購入時期にもよりますが、長く持つほど、
投信の良さが発揮できると思ってます

ところでBRICsの中でインドはどういう状況なのでしょうか?
また、ついでの時で結構ですから、最近の状況を噛み砕いて話して聞かせてくださいね〜
ヨロシクお願いしますm(__)m
Posted by oka at 2008年08月28日 00:21
のどかな土曜日の朝にコーヒーを飲みながら
こちらで勉強になる記事を読ませて頂き、その環境に
幸せを感じております。ありがとうございます。
Posted by frogmouth at 2008年08月30日 10:20
frogmouthさんへ
はじめまして!コメントありがとうございます。
そう言って頂けると大変嬉しいです。やっててよかったなぁと感じます。物凄く、励みになります。ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
Posted by ジョン太郎 at 2008年08月30日 12:01
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